【大紀元日本3月13日】3月10日、尼崎アルカイックホールで『世界華人新年祝賀祭』を観劇した。こんな大掛かりな舞踊劇を鑑賞する、初体験の感動を楽しみにしていた。第1部と第2部を合わせて、2時間半以上の密度の濃い妙演が繰り広げられた。
全部で21演目が披露された。神伝文化の意味を伝える舞踊劇を主題に、中国少数民族の踊りやソプラノ、アルト独唱、二胡演奏などが織り込まれて充分に堪能できた。オープニングでは「創世」という舞踊劇が、この世の春と見まごうばかりの絢爛豪華な雰囲気を醸し出して始まった。デジタルスクリーンに映しだされた背景から舞台に、蓮華の花が現れ出るように仏が出現する。さしずめ仏陀ロードからお釈迦様がこの世に降臨した光景を、重ね合わせた人も多いことだろう。
アルカイックホールは関西二期会がオペラ公演を打つ劇場とあって音響効果が素晴しく、二胡演奏の妙なる音を拾って会場の隅々にまで、語りかけるように運んで心地よく残響した。二胡奏者の位置にいて、私が演じているかのような錯覚を覚えたほどだった。舞踊劇は踊りの身振りが、ストーリーを語りつくす無言劇である。効果的な音楽とマッチした以心伝心の身振りの震動が、観劇する人の魂を揺することができるかが生命。重力から解き放たれたかのような精錬された跳躍と、旋回する舞踊のめくるめくしなやかな美しさが、力強いさわやかな感動へと観客を誘った。
何にしても世阿弥が説いた「心の花」を咲かせなければ、人を変身させるほどの感動を与えることはできない。「神韻芸術団」の練成された美しく健やかな心によって、時空を超えた感動がもたらされ、迷いを吹き払う人を愛するエナジーが届けられた事は確かだ。埼玉県大宮ソニックシティー大ホールで、日本での第2回目の公演(14日)が開催される。全世界華人新年祝賀祭における「神韻芸術団」の極上の感動が、日本の春風と友達になったことは間違いない。