漢代文化を再現、北京市漢風レストランオープン=客も漢服で食事

2007/04/06 更新: 2007/04/06

【大紀元日本4月6日】3月24日、北京市三路居に、漢王朝文化に因んだレストラン「漢風食邑(ハンフォンシーイ)」が開店した。同レストランの建物と内装は全て漢の様式で、従業員や客も全員漢時代の衣服を身に付けるという。初日は百人ほどの客が訪れた。

オーナーの小豊さんによると、このレストランの目的は、漢時代の文化を広め、もっと多くの人が中国伝統文化を理解できるようにすることだという。同レストランでは、毎日様々な伝統文化を紹介し、週末には伝統文化交流教室が開かれる他、祭日には大型のイベントが行われるという。

三十歳になる小豊さんは山東省曲阜の出身で、美術学院を卒業してから、昨年より友人と共に民間における漢服(漢民族の古代服飾)および中国伝統文化の普及に努めてきたという。

小豊さんは「私と私の友人は中国の伝統文化に興味があり、以前一度、公園で漢服を展示したことがある。その時、ある旅行者から、漢服は確かに綺麗だが、着る場所も機会もないと言われた。そのときから、どのように漢服を普及すれば良いかを考え始め、最終的にレストランを開くことにたどり着いた。レストランなら、普及し易く、老若男女関係なく、誰でも来られるからだ」と説明した。

小豊さんはさらに、「今後、漢文化の普及は料理や服などの外面だけでなく、内面的のものも考えていきたい。それは文化、礼儀、制度、思想、道徳など、その多くが至急備えていかなければならないものだ。四書五経、古代楽器・碁・書・画も無くてはならない。我々は交流の形で社会へ伝え、より多くの人が、祖先の服装を身に付けるだけではなく、先祖から伝承されてきた文化もあることを認識できるようにしたい」と語った。

レストラン「漢風食邑」の入り口(大紀元)

レストランの入り口には、周代の結婚式用衣装、漢代の礼服、唐時代の結婚式用衣装などが飾られており、食事に来るお客へ提供している。お客は漢服を身に付け、床にあぐらをかいて座り食事をする。従業員も全員が漢服を身に付けて客をもてなす。

レストランの2階舞台両側には、木製弦楽器と七弦琴が置かれている。舞台側の端の本棚には論語、大学、中庸、三字経など十数冊の古代詩経と書経がある。

小豊さんは、「弦楽器や七弦琴ができる友人が、顧客のために無料レッスンを開く。毎日午前中は、読書活動を奨励し、儒学の専門家を招いて読書会も持つ。午後には、古代伝統礼儀のクラスや漢服展示会などが開かれ、漢代文化に興味のある人々に対して、交流の場を提供する」と言う。

小豊さんは、「多くの人が我々の活動を支持し、文化の復興は素晴らしいという。一方、一部の人は、我々の活動を商業目的、利益優先であると理解する人もいる。従って、彼らに理解してもらうには、3年、5年、または10年や20年掛かるかも知れないが、衣装や読書などすべてのイベントは無料にすることにした。ここで食事をしない人でも大歓迎。我々の真の目的は中国伝統文化を発揚することなのだから」と強調した。

小豊氏は、中国の伝統文化は悠久で博大な歴史を経ており、「仁義禮智信」の精神は各方面に現れ、その精髄は我々が一生をかけても学び終えることができないと語った。

(記者・辛菲)

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