【大紀元日本4月7日】3月30日午後、約300人のマカオ市民は黒沙環のトライアングル・ガーデンに集合し、何厚ファ・マカオ行政長官に対して、中国大陸にいる子供たちと団欒出来る様、子供たちがマカオに定住できるように協力を求め、政府総本部へ請願書を提出するパレードを行った。パレード終了後、警察官がデモに参加した市民を捕らえ救急車で連行しようとした際、抵抗する市民らは負傷し病院へ運ばれた。
当日午後2時30分ころ、「マカオ家族団らん促進会」が主催した請願パレードが出発し、途中で中聨弁公室にて公開書簡を提出し、政府総本部へと向かった。しかし、請願するマカオ市民たちは政府総本部に到着した時点で、警察は障害物を立てたため、市民たちは向かい側に限定された場所で請願を続けた。請願者の中で、「行政長官は口先ばかりで、既に4年が経った。子供たちの居住権を返せ」「年齢を超えた子供は拒否され、市民を騙すことは許せない」、「愛国愛マカオの前に、市民を愛しなさい。政府は金を愛し、市民はいらない」と大声でスローガンを叫び続けた。一方、4人の市民代表は総本部行政長官オフィスへ請願書を提出し、オフィス関係者が受け取った。
午後6時ころ、パレードの行列が友誼広場へ戻ろうとした時に、複数の警察がいきなり行列の中の市民を捕まえて、救急車に乗せようとしたため、行列は混乱、市民数人が負傷し、山頂病院へ運ばれた。
事件後、当事者の李さんによると、パレードが終了して、友誼広場への道を警察に尋ねると、訳も無く周りにいた警察が一斉に飛び掛り、自分を押さえ付け車へ連行しようとした。李さんは大声で「病気はしていないのに、何故救急車に乗らなければならないのか。自分は子供たちとの一家団欒を求めているだけなのだ、何故病院へ連行しようとするのか」と叫んだという。
李さんは警察のやり方に憤りを覚えたという。李さんの息子(24)は大学卒業して、1人で大陸に暮らしているという。李さんは自分の時代は共産党にひどく騙されて、結婚した時に列に並ばされた、子供の誕生でも列に並ばされた上、今では一家団欒するためにも列に並ばなければならない。いつまで待てばよいのかと嘆いた。
市民代表たちは、離れ離れになった子供たちと団欒する問題について、マカオ政府はまったく解決してくれないと訴えた。市民たちは今後もこの問題を政府側に訴え続ける予定でいるし、4月に立法会会議に参加する何行政長官に対して、直接請願するよう計画を立てているという。
立法会の呉国昌議員によると、北京当局は「成年に達した子女または、両親が65歳以上でなければ、同居を申請する資格はない」との政策に、多くの問題をもたらしたという。
マカオ統計局の統計によると、マカオでは45歳~55歳の人口比率がもっとも多く、25歳~35歳の人口がもっとも少なく、また、15歳~20歳の人口が多く、15歳以下の人口は僅かの比率を占めているという波型構造の結果が出ている。評論家は、成人した大陸の子女たちがマカオへ親と同居できないことは、マカオの波型人口構造の形成を加重しているとし、成人した大陸の子女がマカオにいる親と同居することができれば、人口構造の正常化に役立つとの見解を示した。
腕を警察に強くつねられ、赤く腫れ擦り傷が残った女性。警察に強く引っ張られたため、ズボンは引き裂かれた(大紀元)
警察に暴力を振るわされ、頭部に怪我を負った男性(大紀元)