信教の自由の最大の侵犯者―中国=米諮問機関

2007/05/08 更新: 2007/05/08

【大紀元日本5月8日】米国国際宗教自由委員会が5月2日に発表した2007年度報告書では、中国当局を「信教の自由の最も深刻な侵犯者」と評し、中国を「特に注意すべき国家」と再度リストアップした。

ラジオ自由アジア (RFA)によると、米国国際宗教自由委員会の関係者ブロード・ロム氏が記者会見で、過去一年間、中国当局が引き続き、「深刻に、体制を上げて信教の自由を侵害している」と強調した。

報告書には、中国での宗教迫害について、以下の概要が盛り込まれている。

今年、米国国際宗教自由委員会が中国を「特に注意すべき国家」とした。1999年以来、私たちは毎年中国をあげてきた。米国務省もこの決定に同意している。この決定の根拠は、中国のすべての宗教団体が絶えず中国当局の厳しい抑制、コントロール、迫害を受けていること。最も深刻な迫害を受けている宗教団体はチベット仏教や、新疆ウィグル自治区のムスリム、バチカンに帰属するカトリック教とキリスト教。これらの宗教団体の指導者は、宗教・信仰が理由で監禁・拷問され、行方不明の人もいる。

過去1年間、中国当局が特定の独立宗教団体への取締りを強化、いわゆる「外国勢力による浸透を排除する運動」を引き続き推進している。国外の宗教組織と帰属関係を保とうとする宗教団体は、往々にして取締りの目標とされる。

この『外国勢力による浸透を排除する運動』は、中央指導部の政治局が指揮している。少数民族の居住地、例えばチベットや新疆など、当局で登録しない宗教団体の活動が比較的活発な地区においては、この運動による弾圧が最も徹底的に行われている。2006年1月、中央政治局の賈慶林・常務委員が、『宗教団体が信者の団結に力を注ぐ時、国外勢力の浸透に引き続き警戒しなくてはならない』と指令した。チベットに駐在する中共幹部は、ダライ・ラマによるチベット仏教徒への影響力を薄めようと工作し続けている。2006年8月、チベット共産党委員会の張慶黎・書記はドイツ誌の取材で、『ダライ・ラマは国家分裂主義者で、偽者の宗教指導者である』と発言、ダライ・ラマの活動がチベットに不安定な情勢をもたらしていると称した」。

また、「過去一年間、中国当局が国民の信教の権利を守ろうとする弁護士を含め、人権派弁護士への迫害を強化している」と指摘され、最も典型的な例として、高智晟弁護士の案件を挙げ、以下のように記した。

「有名な人権派弁護士・高智晟氏は2006年8月15日に逮捕された。同弁護士は宗教信仰者の弁護を引き受ける上、中国当局による法輪功への集団迫害を厳しく非難することで知られている。高弁護士は、中共最高指導部に公開嘆願状を提出し、自分たちが制定した法律を遵守、法輪功への集団迫害を停止、人権を尊重するよう懇願していた。2006年12月12日、高弁護士は秘密裁判を受け、「国家政権転覆罪」で3年の有期懲役を科せられる予定だった。高氏は監禁中に自分の代理弁護士と一切面会できなかった。後に、高氏への3年間の有期懲役の刑が取り消され、政治権利(注・公民権)剥奪5年間に変えた。高氏の自宅はいま当局の監視下に置かれている。そのほかには、郭飛雄氏や、範亜峰氏、滕彪氏、李勁松氏なども騒乱や監禁、取調べ、拘禁を受けている。

過去一年間、中国当局は引き続き法輪功への集団弾圧を継続している。

1999年に、法輪功が中国当局に禁止されてから、中国当局が「邪教活動」と宣伝し、法輪功を暴力弾圧してきた。数千人の法輪功学習者は法的裁判ないまま、強制労働収容所や精神病院、あるいはその他の特別な洗脳センターに監禁されている。法輪功の発表によれば、3千人以上が投獄中に死亡したという。また、人権問題研究者の大まかな統計によれば、中国の強制労働収容所に監禁されている25万人の中、約半数は法輪功学習者である。国連拷問問題の特別調査官の調査報告には、『中国で拷問を受ける囚人のうち、約3分の2は法輪功学習者である』と記している。中国の司法制度が非常に不透明であるため、中国当局が監禁している法輪功学習者の正確の人数やその境遇を調べるのが極めて困難である」。

北京在住の「中国独立作家の会」の副会長で、地下教会のメンバーである余傑氏は、米国国際宗教自由委員会の年度報告で、中国を「特に注意すべき国家」と編入したことについて、「当然のことだ」と語り、「この一年間、中国の信教の自由の状況は改善されていない。特にここ数ヶ月間、宗教迫害の事案が増加している。しかも、当局は一部の領域を定めて、コントロールを強化している。例えば、中国国内の家庭教会が欧米の教会との交流を断絶させようとしたり、新疆ウィグル自治区で布教する米国の牧師を勾留し、国外追放したりしている」と述べた。

「キリスト教中国援助教会」(本部・米国テキサス州)の責任者・付希秋氏は、「過去一年間、中国国内の宗教信仰者と国外の宗教組織の交流活動が深刻な妨害を受けている」と明らかにし、4月25日ごろ、北米で有名な伝道師、北京大学元教授の馮秉誠・牧師が北京で布教する際に逮捕され、後に国外追放された実例を挙げた。

付希秋氏は、去年、浙江省などの地域では、地下教会の教会堂が強制に取り壊される暴力事件も発生したと明らかにし、「昨年7月29日、蕭山地区では、比較的大きな教会堂が数千人の武装警察と現地公安、司法、宗教局の関係者に強制的に取り壊され、30人以上が逮捕された。そのうち、拷問で肋骨が折れた人もいる。6人が有期懲役の刑を科せられ、いまでも3人が服役している。その理由は、彼らが教会の責任者であることだ」と説明した。

米国国際宗教自由委員会は、米国1998年の国際宗教自由法に基づいて設立された独立機構。その目的は、その他の国での信教の自由状況を調査し、米大統領と議会に最善の改善アドバイスを呈すること。

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