【大紀元日本5月18日】世界自然基金会(World Wide Fund for Nature、以下、WWF)はこのほど、世界において十分なエネルギーおよび科学技術で気候変動を制御することが可能との報告を発表した。しかし、それは5年以内に、重要な決定を下さなければならないと付け加えた。
*安きに危うきを忘れず、歳月人を待たず
報告によると、環境における安全について、今すでにある科学技術を利用すれば、気候変動がもたらす危険を避けることができるが、WWF国際部のリプ主任は、前提条件として今すぐに行動をとらなければならないと強調した。
リプ主任は「我々は今から積極的に行動をし、これから先の10年間で全世界における排気排出量を徐々に減少させることが必要である。さらに、よりエネルギー効率の大きいもの利用ができるように、米国を含む一部の国がエネルギー効率に対して大規模の投資をすると同時にエネルギーのリサイクルを開発し、地下に炭化物を埋葬することができれば、情勢を転換させることができる」と強調した。
*多方面から同時に活動を進める
WWFの報告は、単一の解決方法はないとし、異なる領域における行動を同時に取るしかないことを主張した。これらの方法は、高エネルギー効能を向上する政策の制定、エネルギーのリサイクルの開発、例えば、風力および太陽エネルギーを含むことが挙げられた。
*生物由来燃料の使用は慎重に
報告は、炭化物の生成を制御するために、鉱物燃料の燃焼を控えるよう呼びかけ、気候の変化に対する影響を生じさせないように、炭化物を地下に埋葬するよう呼びかけた。
報告によると、生物由来燃料は大きい利用価値があるが、前処理を行う必要があるという。リブ主任は「例えば、トウモロコシ燃料の開発は気候制御に対するメリットは限られている。理由として、大量のトウモロコシはアルコールを生成する過程において、炭素の放出が過多になるからだ」と指摘し、他の2つの理由を付け加えた。
リブ主任は、「2つ目の理由は、生物由来燃料は環境に対して深刻な結果をもたらす。例えば、生物由来燃料を求めるために、原始森林が消失してしまう。3つ目の理由は、食物の需要と衝突し、食物の安全性問題をもたらす。故に、我々は生物由来燃料の使用問題について、十分に熟考すべきだ」と強調した。
*原子エネルギーを反対
WWFの報告はさらに、原子エネルギーの使用拡大で気候変化問題を解決する方法を反対した。報告によると、植物安全のために、廃棄物の排除および原子科学技術拡大の可能性は、共に負えない高すぎるリスクがあるという。
報告は、原子エネルギーを拡大すれば、エネルギーのリサイクル技術を含む、一部将来性があり、コスト節約を解決できる方法は重視されなくなる可能性がると指摘した。