中国の情報社会化

2007/06/30 更新: 2007/06/30

【大紀元日本6月30日】最近のメディアによると山西省と河南省で数百人に及ぶと言われる童工が問題化し,それも多くの父親達の努力で地方当局や司直も動き出し、両省の数千箇所のレンガ工場や炭鉱が調査されているとの事である。記事によれば既に90年代から,その種の問題が地元では知られていたが、地方当局が結果として黙認していたのが、最近のインターネットや携帯電話を通じて急速に公知の事実となり当局も重い腰を上げざるを得なくなったというのが真相らしい。県が補償をする旨声明を出したとか、工場主の父親が全人代の議員だと言う話もある。

革命後60年を経て、内陸とは言え,比較的人口稠密な地域で発生した事件である。それも一人や二人の話ではなく数百人の児童や労働者が実質奴隷労働を強いられていたとう話である。絶海の孤島ならいざ知らず、決して人跡稀なところで起こった話ではない。如何に地方当局の官吏や司直が賄賂やそれに類する供応により見てみぬ振りをしていたかの何よりの証拠であろう。とってつけてように、間髪を入れず補償を行うと言うのも結構出来過ぎた話のようにも思える。

省が違えば連携が行き届かぬと言う指摘もあり、中央政府の報道官が「国家が知っていた訳ではない」と弁解したそうである。多分,以前なら,その種の告発があっても無視されたり、隠蔽されたりしたのであろうが、流石にインターネットや携帯電話が普及した結果、地方人民政府も慌てて対策に乗り出したということであろう。しかしながら、これが果たして極めて例外的な事件と断言出来るのだろうか、先頃から和諧社会なる言葉が提唱されてはいるが、億にも達すると言われる農民工や9億の戸籍に縛られる農民層も一種の犠牲者であり、広義の奴隷ではないのだろうか。

一事を採り上げて万事を批判するのは公平ではないが、世界最大の外貨準備国であり、巨額の軍事費を支弁する一方で世界一の炭酸ガス排出国となり、国土や人心を荒廃させ生活の基本である飲料水の供給にすら支障を来たし食品や薬品の問題を始め多岐にわたる分野で問題が指摘されるのも偏に、独裁執政党である中国共産党と無縁ではあるまい。なんのことはない中華民国の時代より悪くなった部分が少なくないように思えるのは筆者のみではあるまい。

年間8万件にも及ぶといわれる争議についても人民日報や北京中央電視台には殆ど報道されず、国家機密と称して隠蔽し,インターネットの世界すら厳しく統制していても無数の人民がインターネットや携帯電話のような情報伝達の手段を手中の収めた以上は情報の統制は最早不可能になったということであろう。壁新聞や口コミでは人後に落ちない中国人である。来年にはオリンピックも開かれよう。そうなれば情報の洪水を止める手段はなくなる。国務院の領導達も間に合う間に覚悟を決めるべきである。故_deng_小平氏式に言えば「共産党員であろうとなかろうと悪いことをする人間は悪い人間」なのだから。

関連特集: