【大紀元日本7月2日】香港が中国へ返還されて10周年になる7月1日、多くの団体が香港各地でデモおよびパレードを行い、約7万人が参加し、香港行政長官と立法会議員の普通選挙を求めた。
BBCの報道によると、主催者の香港人権前線陣営は1日、今回のパレードに参加された人数は昨年の5万8千人を超え、6万8千人が参加したと発表した。一方、警察側の発表では2万人だという。
香港政府スポークスマンは、特区政府は市民の集会行進および意見発表の権利を尊重し、行政長官も在任中に普通選挙問題解決に尽力することを承諾したとコメントした。
カトリック教香港教区の陳日君・枢機卿、壱メディアグループ主席の黎智英氏は、陳方安生・前香港行政長官などもパレードに参加し、中国当局にスパイと擦り付けられ投獄された程翔・記者の妻も大勢と行進し、中央政府に対して、程氏の解放を呼びかけた。
初めてパレードに参加した陳日君・枢機卿(TED ALJIBE/AFP/Getty Images)
初めてパレードに参加した陳日君・枢機卿は、香港市民に対して「立ち上がり、表に出て、普通選挙を獲得するのだ」よう呼びかけた。陳・枢機卿はパレード前のミサで、「返還されたことは本来嬉しいことのはずだが、今はそれを祝う気持ちにはならない」と心情を語った。
75歳の陳・枢機卿は、香港は「一国」が「二制度」を圧倒しており、過去の伝統文化が後退し、礼儀廉恥を失い、代わりに金銭と権力にへつらい、弱小を抑圧する文化になったと指摘した。陳・枢機卿は、10年間を忍んできたが、もはや我慢できなくなったため、パレードに参加したと語った。陳・枢機卿は、香港人は10年前から求めていたことは10年後の今でも続けて求めなければならないと呼びかけた。
前香港行政長官の陳方安生氏(TED ALJIBE/AFP/Getty Images)
また、パレードに現れた陳方安生・前香港行政長官は、多くの市民の歓迎を受け、メディア関係者も殺到した。途中、陳氏が在任中に民主を獲得しなかったことに対して、非難した市民は、「民主を無視、売名行為」の横断幕を掲げ後を追っていた。これに対して、陳氏は、香港では言論の自由があるとし、自分には心にやましいところがないとコメントした。
一方、香港国営放送メディアの香港放送局も今回のパレードに参加し、市民に対して言論の自由に関心を寄せるよう呼びかけると共に、同放送局は市民に良いサービスの提供ができる機会を香港社会から与えられるように呼びかけた。
今回のパレードにはその他多くの組合関係団体も参加し、労働者たちの報酬の増加を期待するとした。一方、グループの先頭に立つ者は、香港の医療費が高く、政府からの補助が不足していること
「中共は殺戮者の政権、一党独裁」の文字が書かれた棺桶の上で、人形をセットするデモ参加者(Andrew Wong/Getty Images)
香港放送局の報道の自由を守るSaveRTHK.orgの小旗を手にする男性(Andrew Wong/Getty Images)
民主を求める若者(Andrew Wong/Getty Images)
を香港政府に訴えた。