【大紀元日本7月8日】中国国家質量監督検疫総局(品質管理部門)による抜き取り検査の結果、中国国内販売用製品の20%が検査不合格となっていることがこのほど明らかになった。その一方で、海外メディアの中国製品の品質に関する報道に対し過剰であると中国側は指摘している。
今年上半期、同局質検部門は、メーカー6362社が生産した114類7200種の製品に対し検査を行ったところ合格率は80・9%で、検査対象に含まれた固形飲料、瓶入り飲料、果物の缶詰、亜麻製品など26種の合格率の低さが目立ったという。現在ビールや冷飲料の最盛期であることから同局は149のビールメーカーの生産した150種の製品の検査を行った。結果、合格率は89・3%。またアイスなど冷凍食品の合格率は66・7%と低く、一部の製品からは国家基準の240倍の微生物が検出、またある製品からは基準値を超えた量の鉛が検出されているそうだ。同局の報道のよれば、これは国内販売用製品の検査結果であり、輸出製品ではないとの話だ。
北京大軍建材観察研究センター主任・仲大軍氏によれば中国の輸出用製品の品質は良いが、国内販売用製品の品質がそれより劣るのは以前から見られることだという。だが、ここ数年来輸出品に対する品質基準は高くなっているという。
しかし最近のパナマでの有毒物質入り歯磨き粉や咳止めシロップ、米国での有毒ペットフード問題で人々は中国からの製品の品質に疑いを持ち、大量の返品と注文の取り消しが相次いだ。カナダで最近実施された国民意識調査で、中国製品の品質を信頼していると回答したのはわずか3分の1で、28%は絶対に危険、33%はあまり安全ではないと回答したという。
米食品薬物管理局は先日、「輸出商は製品に有害物質が含まれていない証明をしなくてはならず、でなければ中国からの養殖水産品は受け入れない」と公表。中国側はこれを過剰反応とし、中国外交部スポークスマン・秦剛は、メディアの関連報道は大げさで、問題のあった製品はごく一部にすぎないと伝えた。
また、仲氏の話では、品質のバラつきがこのような問題を引き起こしている。中国はやはり発展途上国で技術方面において劣っており、管理体制も徹底していない。あるメーカーでは原材料を減らし、消費者をごまかし、またあるメーカーでは、低賃金など雇用条件に不満を持つ従業員たちが、雇用者に対する報復として故意に不良品を作っていることもあるという。