【大紀元日本7月17日】 象の記憶力がとても優れ、数年経ても、同類を殺害した人間を正確に認識できるとの説がある。インド東北部の北バングラデシュ地区で、象が群れで数週間前に母親象を殺した村人を包囲し、踏み殺した事件が発生した。事件発生後、象殺しに参加した村民は象の復讐を恐れるあまり、夜も眠れないという。
インドの西バングラデシュ州の北バングラデシュ地区の警察は7月15日、象の群れが53歳のジェシさんを包囲・攻撃し、踏み殺した事件を公表した。当時、聴覚に支障があるジェシさんは、象の群れが近づき、包囲されたことに気付かず、最後に、踏まれて死亡したという。
現地の野生動物保護の専門家によると、ジェシさんは一部の村人と一緒に、数週間前に現地の象を襲撃し、母親象1頭を殺し、象牙と尾、爪、生殖器官などを切り落とした。今回、ジェシさんを殺したのは、同じ象の群れによる報復の可能性が高いという。
専門家は、「襲撃された象はずっと復讐のチャンスを待ち続けたかもしれない。当日、ジェシさんが1人でいるのを発見したため、群れで追いかけ、攻撃した。象たちは鼻でジェシさんを持ち上げ、空中から投げ落とした後、足で踏んだりした。ジェシさんの遺体は原型を留めなかった」と明らかにした。
象が大変優れた記憶力の持ち主との説は、以前からあった。数年経過しても、同類を殺害した人を見分けられるという。
警察のスポークスマン、アダフ氏によると、2002年、同地区で、村人が小象に石を投げ、殺した出来事があった。まもなく、象の群れがこの村を攻撃し、13人が象に踏まれて、死亡した。
また、アダフ氏は、「今回のジェシさん死亡事件発生後、ほかの村人は象の復讐を恐れるあまり、夜も眠れなくなり、警察に保護を求めている」と明かした。