【大紀元日本7月24日】中国新華社通信の報道が引用した研究報告によると、全地球規模の温暖化の傾向を受けて、チベット地区の年平均気温の上昇は、中国と全世界に比較して明らかに速いという。
チベット気象局気候センターが進めた「全世界温暖化傾向下におけるチベットの気候」という研究分析によると、チベット地区の年平均気温は、約10年毎に摂氏0.3度ずつ上昇しており、明らかに中国や全世界よりも上昇率が高い。
中国の平均気温は、100年毎に摂氏0・4度ずつ上昇しているという。国連の季候温暖化調査チーム(IPCC)の指摘によると、これまでの100年で地球の表面温度は、摂氏0.74度上昇した。
チベット気象局分析エンジニアの張核真氏によると、「全地球規模の気候温暖化が背景にあって、チベット地区でも気候は温暖化の趨勢傾向にある」。
チベット各地の冬の平均気温も、通常より0・5度から2・8度くらい高めで、この地区全体では、大体1・6度くらい高くなっている。
研究によると、ここ35年来で、チベットの暖冬が五回あったが、そのうち四回は西暦2000年以降にあったという。チベットの首都ラサの平均気温は、1970年代の摂氏7・7度から、1990年代には摂氏8・4度までになり、これまでの6年では、摂氏8・9度までになった。
今回の研究報告は、チベット高原の気候に出現した最新の顕著な傾向を追跡したもの。科学者によると、氷河が加速して融け、積雪が現象したことで、アジア地区の水資源供給に影響が出る懸念があるという。
ヒマラヤ地区の氷河と積雪は、長江、ガンジス河、メコン河、ブラマプトラ河などの水源になっている。