ギリシャ・アテネでオリンピックと中国人権問題シンポジウム開く=法輪功迫害真相調査連盟

2007/08/10 更新: 2007/08/10

【大紀元日本8月10日】8月7日、欧州や、北米、アジアの中国人権問題専門家は、法輪功迫害真相調査連盟(CIPFG)と国際人権協会、アジア研究協会が共同主催する「オリンピックと、中国での人道を反する犯罪」国際シンポジウムに参加した。

シンポジウムはギリシャ・アテネのホテルで開かれた。約100人が参加、講演者が暴露する中国の人権状況に驚きを隠せず、口を揃えて、「中国の人権状況がこれほど深刻なのかは、知らなかった。オリンピックが北京で開催されるのを容認してはならない

シンポジウムで講演する中国問題の研究者たち(大紀元)

」と話した。

臓器狩りは、オリンピック精神に背くもの

カナダ外務省アジア大洋州局の元局長・デービット・キルガー氏は、中国当局による生きた法輪功学習者への臓器狩りに関する独立調査報告書の主要作者の1人。今回の会合で、同氏は、「血まみれの臓器摘出」をテーマに、中国当局による臓器狩りの証拠を説明、この行為は、オリンピック精神に明らかに違反していると指摘、2008年北京五輪のボイコットを呼びかけた。

また、キルガー氏は、「旧ソ連軍がアフガンへの侵攻により、一部の国が1980年モスクワオリンピックをボイコットした。すべての国々は、1936年のナチスが主催するベルリンオリンピックをボイコットすべきだったが、当時、多くの政府は、ヒトラーの企みを知らなかったため、ボイコットしなかったとし、事後は非常に後悔していた。今日、我々は中国当局による法輪功集団への犯罪を明白に知っている。この点は、2008年北京オリンピックと1936年のベルリンオリンピックの明らかに異なる点である」と力説した。

オリンピックに恥をかかせてはならない

ドイツ国際人権協会の理事・呉氏は、「2008年北京オリンピックを招致するために、中国当局は数千万元を費やし、世界有名の広報活動の顧問を雇い、関係者を訓練し、正真正銘のプロの詐欺師に鍛え上げた。彼らは、いかに有効に異なる国々のオリンピック委員会の委員を騙す術を学び、賛成票を騙し取り、さらに2001年に中国の人権状況を改善すると承諾した。不幸なことに、中国の人権状況は改善されていない。むしろ、人権侵害がさらに残酷かつ隠ぺいになった。過去に装甲車と機関銃で大学生を虐殺行為の代わりに、いま、中国当局は、秘密収容所で生きた法輪功学習者の臓器を強制摘出している」と述べ、「我々はオリンピック精神を守らなくては成らない。人道を背ける犯罪が大規模に毎日進行している都市で、オリンピックを開催するのを阻止しなくてはならない。我々はオリンピック精神を守りたいだが、オリンピックへの恥はいらない」と強調した。

ドイツ国際人権協会の理事・呉氏の発言(大紀元)

北京五輪:民族精神下に隠ぺいされる罪悪

中国自由民主党の幹事長、「全国人権反暴力連盟」の連絡人・潘晴氏は、「オリンピックの輝く光に刺激され、中国の民族主義情緒が日々エスカレートしている。『6・4天安門大虐殺』以来、中共は、自分の政権の合法性が完全に喪失したことに気づき、唯一の命の綱は、民族主義と認識し始めた。そのため、民族主義を煽ぐことしか、自らの反人民の本質と、人民を虐殺する罪状を隠せない。その民族主義を盾に、中共は対外的には「調和社会」を唱え、対内的には、その専制統治を一層強化し、社会の対立を転移させている」と話し、「民族の栄耀は、決して一部の特権者の装飾品ではない。民族の栄耀は、この民族の大多数が共感できなければならない。彼らが貧困な状況に瀕し、民主と自由を有せずに、さらに、迫害を受けているのに、オリンピックは我が民族の栄耀になるどころか、むしろ、我が民族が馬鹿にされた後の屈辱である」と非難した。

ギリシャ弁護士:オリンピックは北京で開催してはならない

今回のシンポジウムの司会、ギリシャの著名人権弁護士イグナチウス・タゴーリス(Ignatious Tagoulis)氏は、「私は中国の人権状況にずっと深く関心している。2004年、アテネオリンピックの開催期間中に、法輪功学習者の依頼を受け、江沢民、羅幹、李嵐清(法輪功迫害を発動・執行する中国最高指導部の幹部)などへの起訴を代理した。次期オリンピックが北京で開催するのを反対する。我々がこの問題について、抗議の声を上げなければ、中国で発生する人道に反する犯罪への一種の黙認となる」と話した。

ギリシャ人民党の幹事長Aideris Augyaria氏は、中国問題の研究者らの講演を聞いた後、驚きの表情を隠せなかった。「私は以前、中国での人権状況をあまり知らなかった。今日、ここで聞いた情報に私は強い衝撃を受けている。もし、彼らが話したことの1%が事実としたら、我々は腕を組み、傍観してはならない」と語り、「キルガーさんが陳述した臓器狩りの調査に、私は、強い衝撃を受けている。信仰のために、法輪功愛好者らは臓器強制摘出の被害者になっているという。私が接触しているギリシャの法輪功愛好者は皆、非常に慈悲で、穏やかな人ばかり。

取材を受けるギリシャ人民党の幹事長Aideris Augyaria氏(中)(大紀元)

オリンピックはこのように人道を反する犯罪が進行する国で開催してはならない」と見解を述べた。

ギリシャのジャーナリストKarahalios Goerge氏はシンポジウム終了後、「私は2001年に、北京でオリンピックの開催を積極的に支持していた。当時、私は、世界の注目する中、中国政府は必ず人権を改善すると認識したからである。しかし、私は今非常に失望している、単なる失望ではなく、絶対的に失望している、100%失望している。なぜならば、中国の人権状況はまったく好転していないからだ。私は断固として、北京でのオリンピック開催に反対する」と述べた。

シンポジウムに参加したギリシャのジャーナリストKarahalios Goerge氏(大紀元)

グローバル人権聖火リレー

8月9日、オリンピックの発祥地ギリシア・アテネで、人権聖火リレーの点火式典が行われ、5大陸の数十の国々の都市部を経由する予定。この活動の主旨は、中国当局による人権侵害の犯罪を制止、生きた法輪功学習者への臓器狩りを制止するためという。

関連特集: