【大紀元日本8月20日】中国大陸の暴力団・マフィアは日に日に勢力を増し、すでに中国共産党の統治に大きな影響を与えている。中国共産党最近はマフィアの取り締まりに「全力対処」の姿勢をみせている。香港月刊誌「争鳴」の田穂記者が報じた。
7月12日、中国共産党は中共中央弁事処と国務院弁公庁の名義で「裏勢力の政治、経済、社会など各領域での活動を断然、全力で取り除く」という内容の中央政治局の決議を下し、省、部の軍1級の党委員会まで伝達された。
決議は裏勢力がすでに党と政府の国家部門の中枢に浸透し、行政、人事、経済、政策の権力まで握っている。この問題の重大性を回避できない、そして思い切った措置をとるべきで、そうでなければ人民、国家に対する犯罪と同様だと指摘している。
7月14日午前、中央書記処は電話会議を開いて、全国各地の裏勢力状況を通達した。「官、商、社」3つ裏勢力の活動がもっとも多い12の省市と48の都市に期限限定で裏勢力問題を解決するよう命じた。
7月16日、中央紀律検査委員会、中央組織部は省市の2級部署に「裏勢力・マフィア取り締まり強化」の指導グループを創立するよう命じた、所在地域の党委員会、上級紀律検査委員会に責任を負う
中央紀律検査委員会、中央組織部、中直機関、政治と法律の部門、中国人民解放軍総政治部などの部門が連携し、裏勢力・マフィア取り締まり指導グループを設立し、第1陣の15グループがすでに7月14日に重点地区に赴任した。
中国共産党の「腐敗反対運動」は反対すれば反対するほど官僚が腐り、「マフィア取り締まり」はやればやるほどマフィアが増えていく。今全国各地に500人以上規模の組織が4千3百余りあり、そのメンバーは都市に約1600万人、田舎に約1800万人いる。活発に活動している幹部は150万~200万人がいる。
暴力団は地方の党と政府の部門、公安や政治・法律システムに浸透している。一定の規模の武装兵力と数億あるいは数十億元の資産を持つ組織も少なくない。
中央治安委員会の公表によると、近年裏勢力の組織に関っている党と政府の幹部は7140人、うちに県級の幹部は390人、地庁級の幹部は110人、副省部級幹部は57人いるという。
裏勢力が活発に活動している分野は次の12の方面にわたる。①党と政府機関部門を浸透する、例えば組織部門、紀律検査部門、人事部門②公安、武装警察、政治・法律システムを浸透する③金融、経済と貿易、商工業、税務などのシステムを浸透する④証券市場と金融の部門のコントロール⑤道路をコントロール 検問所を設置、通過する車に料金を課する⑥香港・マカオ・台湾地方で資金洗浄⑦都市の保安業界を制御⑧官僚に賄賂を贈り、都市土地の開発と農村の土地の買い占め⑨賭博場を制御⑩密輸、販売業⑪娯楽施設の制御、ナイト・クラブ、バー、ダンス・ホール、会所、風俗店を含む⑫各種の証明書の偽造。