製薬工場で臭素漏れ、200人が中毒=中国重慶市

2007/09/07 更新: 2007/09/07

【大紀元日本9月7日】中国四川省重慶市にある製薬工場で9月3日、搬送中のガスタンクが突然破裂し、臭素が漏洩する事故があった。臭素を吸い込んだ200人が病院へ運ばれたという。

中央社によると、3日午前9時20分、重慶市渝北区回興工業団地にある新原興薬業有限公司が所有するガスタンクが運搬中、突然破裂し、積んでいた臭素が液体から赤褐色の気体に変化し、現場周辺に拡散した。工場の向かい側にあるアパレル製造工場「段記西服工場」の作業員200人が漏れた臭素を吸い込んだため、流涙、吐き気目まいなどの症状を訴え、病院に搬送された。

報道によると、症状の軽い60数人は重慶市渝北区人民医院で治療を受けており、症状の重い30数人は重慶市救急救命センターへ移送されたという。現在のところ、いずれも命に別状はないという。

臭素は赤褐色の揮発しやすい液体で、激しい刺激臭を有する猛毒。吸入した場合、鼻や気管支などの粘膜が強く刺激され、多量に吸入した時は、遅発性肺浮腫や、呼気の臭素臭などの症状が現れる。吸入後しばらくしてから、頭痛、視力障害、言語障害、精神異常、けいれん、こん睡がみられる場合もある。液体が皮膚に触れた場合は、激痛を伴う炎症や潰瘍が生じることがある。眼に入った場合、眼の粘膜が刺激され、炎症を起こす。

(翻訳・豊山)
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