【大紀元日本9月23日】国際オリンピック委員会(IOC)は9月20日、北京五輪の聖火リレーは台湾を経由しないと公表した。
IOCのメディア関係部門の担当責任者はメールで上記の情報を公表した。それによると、北京五輪組織委員会と中華台北オリンピック委員会が協議を行ったが、共同認識に至らなかったため、北京五輪の聖火リレーが台湾を経由しない運びになったという。
北京五輪組織委員会は、双方が聖火リレーの台湾経由の協議を締結する前日に、聖火が台湾を経由する際に、台湾の国旗、国歌の出現を禁止する条件を出した。それについて、台湾オリンピック委員会が中国当局に対し、「平和、友好、平等」のオリンピック精神に基づいて関連問題を議論するよう呼びかけた。
台湾行政院(台湾の最高行政機関)トップの張俊雄・院長は、聖火リレーの台湾経由は両岸の交流に有益であるが、台湾の主権に影響するのは容認できないと強調、民主・自由のスポーツ精神を尊重する点について、台湾は終始変わっていないと述べた。
中華台北オリンピック委員会の蔡辰威・会長は、関連協議が1ヶ月近く続いたことを明らかにし、署名する前日に中国側が上記の条件を出したことに、遺憾の意を表した。
台湾の呂秀蓮・副総統は国民に対し、政府の決定を支持する理解を求め、中国側の要求通りに聖火リレーを受け入れると、台湾が中国の一部であると誤解されてしまうと説明した。
(翻訳/編集・叶子)