【大紀元日本10月11日】米フォーブス(Forbes)誌は8日、26歳の中国人女性の楊恵妍氏=不動産企業経営者=が総資産160億米ドルでアジアと中国一の富豪となったと発表した。同誌は、中国の不動産市場と株式市場における急上昇の動きが、楊氏のような億万長者を誕生させたと指摘した。
フォーブス誌によると、2007年中国長者番付ランキングのトップ40人は、すべて億万長者だという。しかし、2006年の同長者番付ランキングにランクインした億万長者は15人しかいなかったという。さらに、今年のトップ40人の億万長者の3割が、不動産関連企業の経営者ということが明らかになった。トップ40人の大富豪の総資産が1200億米ドル(約13兆9200億円)に達しており、去年トップ40人の総資産の380億米ドル(約4兆4080億円)に比べて約3倍もの伸びがあったという。
楊恵妍氏は、中国広東省に本部を置く民間不動産企業「碧桂園公司」の楊国強会長の次女で、2年前に米国オハイオ州立大学を卒業した後、楊国強氏のアシスタントとして家族経営の碧桂園に入社した。同年度に、父親の楊国強氏から碧桂園の保有株を譲与されたという。
今年4月20日、碧桂園公司は正式に香港株式市場に新規株式公開をした。碧桂園公司が新規株式公開した当日の終値の一株7・27香港ドルで計算すると、95・2億株を所持する楊氏の当日の資産評価額は、692・104億香港ドル(約1兆451億円)に達し、去年の番付で中国一の女性富豪、張茵氏の資産評価額の480億香港ドルを大幅に上回っていた。今年のフォーブス中国長者番付では、張氏(総資産額30・4億米ドル、約3526・4億円)は去年の1位から11位に転落した。
楊氏の父親の楊国強氏は起業してから「低コストで土地を購入、生産の規模化、スピーディーに販売する」との経営方針を打ち出し、緑桂園公司を急速に発展させた。
2001年に販売し始めた碧桂園公司の「鳳凰城プロジェクト」(高級一戸建て住宅区、中国では「別墅」と呼ばれる)は、広州市中心部から1時間離れているにも関わらず、同社の「価格が安くて、品質が良い」、「50万元(約770万円)があれば、すぐ別墅に住めるよ」とのキャッチコピーに多くの購入客が殺到し、一日7・5億元(約117億円)の売り上げ販売神話を実現させたという。
碧桂園公司は不動産以外に、ホテル業界にもビジネスを展開している。同社は、現在5つ星と4つ星のホテルを各一軒ずつ経営している。さらに建設完了、或いは建設中の5つ星レベルのホテルを8軒所有しているという。