中国からの薬物原料、ニセ薬に使われ欧米市場に出回る

2007/11/06 更新: 2007/11/06

【大紀元日本11月6日】中国の化学公司が生産した薬物原料が国際市場に流入し、ニセ薬の製造に使用されている。ここ数年来これらのニセ薬およびその原料はますます欧米薬品市場に入り込んできている。専門家は中国薬品の監督管理体制の欠陥がこのような事態を生み出す温床になっていると話している。

ニューヨーク・タイムズによると、今年10月のイタリア・ミラノで開かれた薬品展示即売会に出展した500以上の中国企業のうち少なくとも82社の出展した薬品の成分が中国国家食品薬品監督管理局の検査と認証を受けていないものであったという。これらの会社は出展した会社の代表ではないとは言え、薬品展示即売会は、中国の化学薬品会社の生産した薬物原料が国際市場で氾濫しているという深い問題を反映させた例と言えるだろう。

中国では製薬会社は中国国家食品薬品監督管理局の検査と認証を求められているが化学製品を販売する会社はその他の品質検査機関の管理する範囲にある。しかしこの化学薬品会社の生産した薬品原料のチェックとなると監督管理のプロセスが真空地帯となっている。同管理局の政策企画職員によれば、今までどの化学薬品会社の調査もしたことはないそうだ。米国国土安全部が昨年発表した声明の一部によれば、ここ数年中国とインドはニセ薬原料の最大提供国とのことだ。

今年9月、米国司法部は中国からのステロイド240kg以上を押収した。麻薬取締局によれば、これは米国史上最大のステロイド非法製造と販売事件であるという。当局が差し押さえた数十ヶ所の地下生産室で使用していた原料はすべて中国からのものであった。計30社以上の中国提供商社がこの件に関与していた。

今年7月メキシコの華僑・葉真理が麻薬の密売嫌疑により米国で逮捕された。メキシコ警察によれば葉真理の組織は中国とインドから大量に化学原料を輸入しメキシコで覚せい剤に加工した後、再び米国へ運び市場に流していたという。

*欧州にも中・印からの違法薬物薬物が流入

英ロンドンに総本部がある国際商反模倣局の高級分析員マイクス・ウエイダー氏(麦克斯・維特)は欧州市場も中国とインドからの違法薬物と製薬原料の被害を受けていると話す。ウエイダー氏によると、中国のこの方面の問題は深刻で、英国ではここ数年連続してこの手の事件が起きている。中国からのニセ薬は英国国家衛生署の流通ルートを通って患者の手元へ送られている。東南アジアの一部の国家からも送られており、インドは主要なニセ薬の出所の一つである。

米国国土安全部は今までに米国執法部門が押収した密輸事件では違法薬物が合法ルートで入ったケースはないと伝えている。職員の話では米国の状況は、違法偽造薬販売グループはすでに独自の販売ルートを確立しており、消費者に直接違法薬物を売りつけているのだという。

しかしウエイダー氏は英国を含む一部の欧州国家では中国からの偽造薬はすでに政府が直接管理している合法流通ルートに入り込んでいると話す。また彼は、「これらニセ薬のパッケージは本物と区別がつかないほど精巧に作られていて、専門家や検査員でも判断が難しい場合が多い。このようにニセ薬は欧州の合法薬物供給ルートに入り込んでいる。もちろんこの問題は途上国では深刻ではない。しかし英国では過去2年の間でニセ薬がチェックを通り、英国国家衛生局が患者への使用が認可された例が少なくとも5回はあるのだ」とも話している。

国際市場上の違法薬物は一度その主流が途上国へ向いたが、近年欧米の先進国を対象としたものが増えてきた。それはネットの普及とこれらの時勢が煽り立てたことによるものである。人々は常に安いものを求めているが、ネット上で安価な薬物を購入することはリスクが多い。多くのニセ薬販売商はこの心理を利用し薬物を売りつけているのだ。彼らのページはとても正規に作られているため一般の消費者が見分けることは不可能に近い。しかもネット販売は地域制限がなく直接購入者に商品を発送するので取り締まりが難しい。

米下院エネルギー/商業委員会(House Energy and Commerce Committee)は最近中国とインドに専門家グループを派遣し、両国の製薬業界を視察。11月1日に行われた公聴会において消費者保護問題を米国連邦政府食品管理局に提出詰問した。

(翻訳・坂本)
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