中国:過去最高のインフレ、専門家は「全面開花」を懸念

2007/12/14 更新: 2007/12/14

【大紀元日本12月14日】中国大陸のインフレは、日増しに深刻となっている。11月期の消費者物価指数(CPI)は今年最高を記録しており、専門家の予測によると、物価上昇に「全面開花」の兆候が見られ、中国人民銀行は、インフレ抑制のため、年末に再度の利上げを行う可能性があるという。

香港「文匯報」の報道によると、11月における中国大陸の消費者物価指数は、前年同期に比べて6・9%上昇した。この上げ幅は今年最高を記録しており、このうち、食品価格は18・2%上昇し、4か月連続で6%を上回る伸びを示した。中国国家統計局のエコノミスト・姚景源の推計によると、年全体の消費者物価指数の伸びは4・7%に達する見込みで、1996年以来、年度ベースで最大の上げ幅となる。

報道は、中国社会科学院計量経済及び技術経済研究所の趙京興・研究員の分析を引用し、現在における消費者物価指数の伸びの主な要因は、豚肉価格が大幅に上昇したことによる食品価格の上昇であり、これにより、消費者物価水準が全体的に顕著な伸びを示しているとしている。しかし、豚肉価格は導火線に過ぎず、背後にあるインフレ圧力を無視すべきではないという。

趙京興の指摘によると、過去の一時期に蓄積された価格上昇要因と、最近において新たに出現した価格上昇要因とにより、全体的な価格水準に対する顕著な上昇圧力がすでに形成されているという。このため、今後、仮に豚肉価格が安定したとしても、インフレは他のルートを通じて顕在化してくる可能性がある。

このほか、中国民族証券のアナリスト・陳偉の見解によると、現在の中国大陸の消費者物価指数は、国際市場からのインフレ圧力と、国内資源製品の需要の伸びによる影響を受け、インフレが「全面開花」する兆候があるという。しかし、前年同期の消費者物価指数の基数が比較的高かったことから、今年12月の前年同期比の数字は緩和されるという。米国FRBは利下げを行う可能性があるが、中国人民銀行の方は、インフレ抑制のため、今年末に再度の利上げを行う可能性がある。

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