【大紀元日本12月24日】12月19日午後11時、中国深圳の日本系企業・海量会社の女性従業員は勤務交替時間帯にストライキを実施した。ストに加わった従業員は2000人に上ったが、翌日午前9時半に終結した。情報筋によると、長時間の勤務と残業手当が少ないことに抗議したものであるという。
ストの話題は20日深夜までネット上のフォーラムで討論されていた。情報によると、海量会社の勤務はいままで「三交替」のシフト制(8時間交替)であった、最近、フィリピン、タイなどに位置するHGAを生産する日本系企業の倒産が相次いだことによって、HGAの生産が深圳海量会社に集中した。生産量が増大したが、従業員の人数は現状維持で、納品期限を守るために「二交替」のシフト制(12時間交替)に移行した。「三交替」シフト制だったときでも週末残業なしで週勤務時間36時間、「二交替」が実施されてからは、週末残業なしで週勤務56時間となった、つまり一日にベルト・コンベヤー前の立ち作業が12時間も続けざるを得ない状況となる。月に残業手当はわずか数十元、多い人は百元(1500円相当)、これぐらいの手当では、今の深圳で生活必需品さえ買えないので、やむを得ず、ストを起こしたという。
現場を目撃した人は当時の状況をネット上で公表した。19日午後8時20分ごろ、海量会社に位置する科学技術パークへのアクセス道路となる深南路に大量の従業員が現れ、道路の交通を遮断したという。
目撃者は「なぜ女の子達はこんな大胆なことができるのか、不平、不満が積もっていたからだと思う。現場に大量の警察が駆けつけて、異様な雰囲気が漂っていた。警察はわたしの撮影を阻止しようとしたが、女の子達が集まって警察とわたしの間に壁を作り、撮影に協力してくれた」と述べた。
「午後9時に会社に着くと、広々とした芝生の広場にたくさんの人が集まっていることに気づいた、痩せた小柄な女の子が殆どで、年齢でいうと20歳ぐらい、未成年者もいると思う」と別の目撃者も現場の状況を語った「見ている間、少なくとも三人の女の子は警察とのトラブルで、パトカーに乗せられた」という。
2007年12月20日、深圳の日本系企業海量会社でのスト
海量会社の月給は690元(約1万円)である。従業員は「労働法」違反であると訴え、生活できないと主張する。会社寮ではなく、民家を借りる従業員の家賃手当ては200元(約3000円)給料を合わせると月890元(約13000円)の手取りとなる。しかし会社周辺アパートの家賃は光熱費を除いて 月少なくとも600元(8500円)が必要である。従業員は会社側に何回も交渉したが、無視されたという。
二交替シフト制実施後、昼の給食は午前11時で、次の夕食は午後7時となる、しかも立ち作業なので、女の子の中にはは耐えられない者もいて、気を失って倒れたという。その上、せっかく残業手当の高い週末に残業をしたが、平日に代休をとらされ、残業なしとなってしまう。
インタネットのフォーラムで様々なメッセージが残った
「海量会社でのストは会社側が過酷な待遇によるもの、ストを起こした従業員を応援、警察に逮捕した従業員の釈放を要請、徹底的に頑張ろう」「ストに対する政府の態度と応対に対してがっかり、女の子に殴り出すなんて、中国の警察、最低……」。
海量会社のストは交替時間帯に発生したため、たくさんも人が目撃した、ネット上に応援のメッセージも絶たなかった「壮観ですね、海量社の姉妹は気骨があるね」「海量社の姉妹は間違ってない、最後まで頑張ろう」。
一部の従業員はネットで追いつめられた心情を公表した。「生産現場の従業員は本当に辛いよ」「生産任務が多くなったが、給料は現状維持、海量は従業員を搾取している」「海量会社各生産グループのリーダーは最低で、卑怯なやつ」「私達毎日苛められている、リーダーはとても残忍な人」。
警察とメディアに対する不満もある。「警察は人間として失格だ。税金から給料をもらっているのに、納税している人々を苛めるなんて」「記者は会社人事部が従業員を殴る写真を撮ったが、5万元(約80万円)で写真を会社側に売った。哀れなものだ」。
2007年12月20日、深圳の日本系企業海量会社でのスト