【大紀元日本1月16日】「北京日報」は1月14日、「真理への追求に言論自由は重要不可欠」と題するメディア専門家の文章を転載し、国内で大きな反響をよんだ。中国当局の機関紙として、このような文章を報道するのは極めて稀だからである。その問題について元ジャーナリストは、同文章は当局の真の姿勢を表しているのではないとし、見解を説明した。
注目を集めている同文章の著者はメディア大学である中国伝媒大学の瀋敏特・教授。「言論自由は、わが国の憲法に定められている」と記し、言論は発表されて民衆の思考、判別を受けてから、はじめてその本質を認識できるとし、言論自由の重要性を訴えた。
中国当局の機関紙が、このような論点の文章を転載したことについて、国内在住の元ジャーナリスト・李元龍氏は、中央政府の意向を表しているのでもなければ、メディア規制の緩和を意味することでもないと指摘。以下の2つの原因を挙げて説明した。
その1、これは「羊頭を掲げて狗肉を売る」戦術であり、宣伝に過ぎないこと。中国当局が政権を確立する前にも、自由・民主に関する多くの素晴らしい文章を発表、論点はとてもよかった。ひいては今回、瀋敏特・教授の文章にも隙がない。しかし、それは往々にして風呂屋の看板であるに過ぎない。真の言論自由は政権への強い脅威であることを、当局はだれよりよくわかっているのだ。
その2、もう一つの理由も考えられる。すなわち、長期にわたり当局の言論自由の圧制に耐え続けていた知識人が、ついに不満を爆発させたことである。しかし、その危険性も高い、当局の弾圧の対象になりかねない。
李元龍氏は、「中国の憲法には民主・人権を定めている。しかし、どう対処されているのか、人々はそれを信用しているのかを見極めるべき。当局の専制統治はまったく変わっていない。この文章が掲載されたことは、改善を明かしているのではない」と語った。
最近、国内在住の学者、弁護士22人がインターネットで連署の公開状を掲載、当局の最大の官製メディア「中央電視台(CCTV)」による国民への洗脳宣伝を非難する内容だった。中国当局数十年間の統治において、初の出来事だという