評論:農民工の失業、中国で今年最も深刻な問題に

2009/02/10 更新: 2009/02/10

【大紀元日本2月10日】中国政府が公表した数字によると、09年の年明け後、中国において2000万人の農民失業していたという。中国の農民問題に関心を持つ中文メディア評論家は次のように指摘している:ますます増加する農民工の失業は、09年の中国において最も深刻な社会問題となり、大規模な社会の動揺を引き起こす可能性が非常に高い。

中央財経領導小組弁公室副主任・中央農村工作領導小組弁公室主任の陳錫文は、先日、次のように述べた:中国の農民工1.3億人のうち、15.3%、すなわち2000万人が、職を失うか、または職が見つかっていない。

サンフランシスコ在住の中文メディア評論家・蘭述は、次のように指摘する:中国の農民は、社会の最下層で生活し、あらゆる権利を剥奪され、生活保障が最も欠如したグループである。政府が公表した農民工の失業者数は2000万人であるが、これは明らかに過小評価である。かりに、数字がこのテンポで増加れば、数か月もすると、農民工の失業率は必然的に30%~40%に達する。農村で土地を失い、都市で職を失って窮地に陥り、都市と農村の間を流浪する農民が4000万人、ひいては5000万人発生すれば、中国において、世界に注目される状況が発生するだろう。

“09年においては、群衆性の事件が多くの人々の注目を集め、非常に大きな影響を与えるだろう。なぜなら、農民工の教育レベルは低いが、その数は膨大で、かつ人口全体が流動的であり、農村に留まらず、都市においても大量に結集するからである。こうした状況の下、一旦彼らの人権活動、または群衆事件が引き起こされれば、その規模は容易に大きくなる。”

また、蘭述によると、08年において、中国では、人権を求める群衆事件が急速に拡大したが、多くは、都市住民、知識分子の間での出来事であった。09年において、大量の農民工が失業し、中共政権に職や衣食の充実を求める人権活動の道を歩むことを強いられる時、農民工と知識分子が、人権を軸に結合する局面が発生するという:“かりに、中国の知識分子と農民工の人権活動が、09年において結合すれば、その結果に大幅な進歩が見られるほか、中国社会を変革し、中国社会に良好な発展、プラスの改革に向けた大きな推進力をもたらす可能性が非常に高い。”

蘭述は、次のように指摘する:“現在、人々は、09年に中国で発生する大きなイベントに注目している。64虐殺(天安門事件)20周年、法輪功弾圧10周年、五四運動90周年、建国60周年等々であるが、私は、人々が、膨大な数の農民工の失業に一層の関心を払うことを希望する。09年に中国を変えるのは、必ずしもこれらの記念日ではなく、農民の人権活動への流入や、政治改革を求める声なのである。”

(RFA記者CK報道)

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