【大紀元日本5月28日】広東省深セン市にあるiPhoneやNokiaの委託製造工場、富士康(フォックスコン)で連続発生した飛び降り自殺による死亡事件が、国内外で大きな注目を集める中、27日、再び女性従業員が自殺をはかった。前日、男性従業員が建物から飛び降りて死亡、今年に入って12人目の自殺事件が発生した矢先のことだった。
自殺防止策を考案するため、台湾から深セン市の工場にかけつけた総裁が現地駐在している最中に発生したこの自殺事件に、国内メディアは高い関心を寄せている。中国が作り出した「世界工場」の奇跡は、労働者の命を犠牲にしているという論調で、各メディアが批判し始めたところ、27日夜、「深セン市での取材記者を呼び戻すよう」と当局からの通達が入ったという。
BBC中国語の報道によると、 政府提供のニュースや富士康(フォックスコン)社のプレスリリースの転載報道のみは、 一部のネットメディアの編集者に許可されているという。
大手ポータルサイトSinaやSohuは今日、同話題の自社報道は取り下げ、「新華社」の規定した報道に取り替えられた。
25日、19歳の男性従業員の飛び降り自殺発生後、会社側は建物の屋上でパトロールするなど自殺防止策を取りはじめたが、 自殺をはかる場合、会社側は賠償責任に問われないとの文書に、従業員が署名することが問題視されメディアに批判されている。総裁の郭台铭氏は翌日、台湾から工場に飛び、数百人の記者を工場に招待して、工場の「良い」労働環境をアピールする狙いだったが、同日の夜、12人目の飛び降り自殺が発生し、男性従業員が死亡したところだった。
翻訳編集・趙MJ