【大紀元日本6月4日】「六・四天安門事件」21周年の記念日を前に、当局による民主活動家への監視が強化される中、中国各地ではあらゆる形式の記念活動が活発化している。福建省長楽市では、事件評価の名誉回復や一党独裁の終焉を訴える寄せ書きが相次いで出現した。
1989年、当時の大学生たちは、中国の政治改革を求めて全国各地で大規模な学生民主運動を起こした。6月4日、天安門広場に集まっていた大勢の参加者に、当局は武力弾圧を講じ、大勢の若者が亡くなった。
21周年の記念日を前に、福建省長楽市内の広告看板や役所ビル前の電信柱に書かれたこれらの寄せ書きの内容は、「六・四事件に正しい評価を。独裁を終結させよ」「多政党制を解禁せよ」「第三共和国を設立せよ」。署名は中国民主党福建支部。
巨大広告看板に張られた、一党独裁の終結を訴える寄せ書き(右上)(RFA)
また、当局に厳しく監視される状況下、各地の民主活動家たちは「茶話会」「食事会」などの独自の追悼儀式を行った。
当時、この学生運動に参加したため、「反革命宣伝を煽ぐ」との罪で5年間の懲役刑に処せられた四川省在住の陳衛さんは1日夜、自宅で民主活動家十数人と記念食事会を開いた。同氏は、「21年の歳月が経ったが、中国政府は依然として同事件を正しく評価しようとしない。現代化の民主の推進に関して、中国にはいかなる前進もない」と述べた。
浙江省在住の民主活動家・鄒巍さんは、「毎年、この時期になると、中国当局は非常に緊張する。まるで敵陣に臨むかのようだ。このことはまさに、その政権の脆弱性、虚偽性を証明している」と語った。
一方、貴州省の「人権を検討する会」のメンバー20数人は5月31日、記念活動を行う予定だったが、当局に阻止された。いま、複数のメンバーが取り調べや、軟禁を受けているという。