【大紀元日本7月7日】韓国国籍を取得した脱北者女性3人が最近、北朝鮮の穏城郡で公開処刑された。今年春、3人は中国で観光している際、北朝鮮の保衛部に拉致されたという。韓国「聨合通信」は5日、脱北者が運営する「自由北朝鮮放送」を引用して報道した。
報道によると、韓国政府は、拉致された時間や経緯等について確認しているという。
一方、脱北者の民間学術団体「NK知識人連帯」1日の発表によると、北朝鮮は最近、中国東北部に20組の拉致チームを派遣、韓国国籍の脱北者を逮捕の対象にしている。
同団体によると、韓国へ逃げ込んだ北朝鮮人とその支援者を拿捕するため、「先月27日、(中国)東北地区に60人の拉致チームを派遣した。保衛部、保安部、探偵局の工作員たちで、一組は3人からなる」という。逮捕活動は主に瀋陽市、丹東市、長春市及び延吉市などで展開されているという。
「自由北朝鮮放送」は先月28日にも、北朝鮮保衛部は、脱北者逮捕のため、延辺地区に100人以上の工作員を送り込んだと報道した。
韓国政府は、国籍を取得した脱北者は中国に行かないように勧告しているという。
「天安」撃沈後、水路の脱北事件が頻発
一方、韓国政府が7月4日に公表した情報によると、6月26日、小さな木船に乗った2人の脱北者が日本海域で韓国に保護された。2人は韓国への亡命を希望しているという。
3月26日に韓国の哨戒艦「天安」が撃沈されてから、水路を経由する脱北事件が計5件発生したもよう。韓国国防部の高官によると、最近、北朝鮮は両国国境沿いの陸地地帯の警備を強化しているため、上記の2人の脱北者は命の危険を顧みず水路での脱出を図ったという。最近、同様のケースが増えており、不審な点があるかどうか、韓国政府が警戒している。
昨年、北朝鮮工作員が脱北者を装って韓国に入国し、13年前に韓国に政治亡命した朝鮮労働党の元書記・黄長燁氏を暗殺しようとした。それに加え、天安艦事件が発生した後、韓国政府は北朝鮮の工作員の潜入を警戒するため、脱北者に対する身辺調査を強化している。