【大紀元日本8月12日】中国で乳児用粉ミルクを長期摂取した幼児に早期発育症のケースが各地で相次ぎ確認された。そのうち、湖北省武漢市在住の4ヶ月の女児は、乳房が発育しはじめた。検査の結果、体内の女性ホルモンが成人女性の水準に達したことが判明した。中国国内メディアが相次ぎ関連報道を出している。
早期発育の問題が指摘されたのは「聖元」乳児用粉ミルク。以前から消費者から関連の苦情があったが、関連政府機関は対応しなかったもよう。
今回、中国国内複数のメディアの報道を受け、中国衛生部は湖北省の関連政府機関に調査を命じ、その結果を公開するとした。
報道によると、同銘柄の粉ミルクにホルモン成分が含有されているのではないかと疑った被害女児の両親は、問題の粉ミルクを政府の測定機関に送り、成分調査を依頼していたが、すべて断られたという。
湖北省のほか、広東省、山東省、江西省でも、消費者から同様の苦情が相次ぎ寄せられていると報じられた。
一方、同被害事件が報道されてからも、多くの省・市では依然として同粉ミルクが販売されている。
製造メーカー「聖元国際」は先週末に声明文を発表、自社製品にはホルモン成分を添加するような違法行為はないと強調した。
中国衛生部によると、農業部はすでに湖北省の検査機関に同ホルモン成分の検査方法を指導したとし、「検査結果が出てから結論を下す」という。
前述の武漢市の女児の両親の証言によると、「聖元」粉ミルクの摂取を停止してから、娘の早期発育の症状が緩和しはじめた。
近年、中国国内では粉ミルクと牛乳の品質問題が相次ぎ発生している。2004年には、粉ミルクの栄養成分不足により、頭が異様に大きくなる乳児が大量に現れた事件、2009年には粉ミルクに有毒物質メラミンの混入事件、そして、今回の乳児早期発育症の問題。巷では、児童食品の安全問題が話題になっている。