【大紀元日本9月14日】中国国家統計局は9月11日、8月の主要経済指数を発表した。注目されている消費者価格指数(CPI)が前年同月比3・5%増、前月比も0・2%増となり、2008年10月から最大の上昇率を記録し、インフレの懸念はさらに高まった。
CPIの伸び率は1年物定期預金基準金利(2・25%)を上回る「実質マイナス金利」を7カ月連続で上伸しており、中国政府が掲げた年間上昇率の3%を越え、その数値は毎月伸びている。
これについて国家統計局のスポークスマン・盛来運氏は、「予定の年間上昇率まで抑制するのは可能だ」とし、「8月のCPIが上昇したのは食品と穀物価格の高騰と自然災害が原因で、全体から見れば、穀物の供給は需要より大きいため、大きな上昇はない」と分析している。
同発表は従来の13日より2日前倒しされたため、中国人民銀行が週明け前に利上げ態勢に入るとの観測が高まった。
一部の専門家は今後CPIの上昇率が下降すると予測し、年内の利上げの可能性は低いと見ている。一方、中央財経大学金融学院の郭田勇教授は、マイナス金利はすでに半年以上続いたため、適度の利上げが必要との見解を示した。中国人民銀行研究局の元副局長・景学成氏も、CPIは今後3・5%以上の上昇率を記録する可能性があるとして、早期の利上げが有効との見方を示している。
(翻訳編集・高遠)