「緊急時、所有物徴収」へと法を整備化  高まる批判の声=四川省

2010/10/08 更新: 2010/10/08

【大紀元日本10月8日】四川省は、災害時などにおける緊急対応能力を高めるために法整備を進めている。地方紙・成都晩報の報道によると、起草されている法案には、「緊急時には、企業または個人の所有物を徴収することも可能」という内容が盛り込まれている。同法案に対して法曹界と市民から批判の声が上がっている。

草案では、徴収は2人以上の職員によって執行されること、公証人による立会いが必要、などの条件も記されている。

これに対し、法曹界は、同草案は憲法に違反していると主張している。2004年に修正された憲法では、「国民の私有財産を侵害してはならない」と明記されている。また、徴収された私物に損傷があった場合の賠償について触れられていないという問題も指摘された。

また、「緊急時」の定義が明確ではないため、多発する強制立ち退きも法案の対象となり、正当化される恐れがある、と市民から反対の声が上がっている。

(翻訳編集・高遠)
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