【大紀元日本10月12日】49年ぶりの豪雨に見舞われている海南省では、10日までに16の県市が浸水、250万人が被害を受け、33万人が緊急避難した。
中国国内の報道によると、被害が最も深刻な文昌市では8日、ダムが1カ所決壊し、10月9日の時点で5万人が浸水したホテルや学校などの建物に閉じ込められた。浸水したホテルは数十棟におよび、一部道路の水位は建物の2階にまで達した。
赤紙ダムのメイン堤防の決壊が20メートル以上に及んだため、ダムの水はほとんど流出し、下流の村では、水位が4メートルに達した。
政府系メディアは、今回の水害での死傷者はほとんど出ていないと報道しているが、携帯のショットメールや掲示板に、8日午前に瓊(けい)海市潭門鎮の合水ダムが水門を開いて放水を行ったため、十数隻の漁船が転覆し、数十人が死亡したといううわさが広まっている。
ダムの放水により数十人が死亡したという、携帯電話からの情報(スクリーンショット)
6日の統計によると、計68隻の漁船が係留地から押し流され、50隻が近海へ流された。8日午後5時の時点で水害による3人の死亡が確認されている。
中国国内の記者が9日、被害の深刻な瓊海市に赴き、潭門鎮政府を取材したところ、豪雨の影響により潭門漁港に停泊していた40トン以上の大型漁船20隻が沈没していた。多くの漁民が死亡し、約6500万元(およそ7億8千万円)の損失を被ったという。この他、同省海洋漁業局予報減災所の統計によると、全省で47隻の漁船が沈没、132隻が破損した。
(翻訳編集・坂本)