【大紀元日本10月22日】中国は今年、日本に代わる世界第2位の最大経済体になれないかもしれない。その理由は急速な円高進行および世界各国間の通貨安競争にある。円高で苦しむ日本にとっても必ずしも朗報とは言えないこの予測を、中国国営の新華通信社が17日の記事で報道している。年末までに米ドルで換算すると、日本の経済規模は依然として世界2位を保持することができるという。
新華社は、1ドル=85円で計算すれば、今年の日本の国内総生産(GDP)総額は6兆3500億ドルで、中国が予測した今年のGDPである5兆6700億ドルを大幅に上回ることになると予測。また、今年日本円は対ドルで約12.4%上昇しているが、一方で人民元は対ドルで2.3%しか上昇していないため、中国のGDP規模が世界第2位になる可能性は少なくなった、と新華社は解説する。
ブルームバーグによると、新華社は7月23日の報道の中でも、今年は、中国のGDPが鈍化すると見込まれるため、日本の世界第2位の経済大国の座は維持されるとしている。中国政府は、自国の経済規模が世界第2位になることに、この時点でも消極的だったようだ。
この報道に対して、「持続的に人民元の切り上げを加速させなければ、2011年に中国が世界第2位の経済大国になる見込みはさらに薄くなるのでは」と、大幅な元切り上げを支持するネットユーザーのブログ記事が、現在国内のネット上に転載されている。
(翻訳編集・張哲)