「男女同室のホテル宿泊に結婚証明」 行き過ぎた安全対策に市民が不満=広州アジア大会

2010/11/12 更新: 2010/11/12

【大紀元日本11月12日】

「開幕式当日、周辺住民は不在にし、電気はつけておく」

「男女同室で宿泊する際、結婚証明書の提示が必要」

「包丁、ナイフの購入に身分証明書の提示が必要」

「伝書鳩を飛ばしてはいけない」

……

12日に中国広州市で開幕される第16回アジア競技大会に備え、様々な臨時措置が講じられており、市民から不満の声が上がっている。専門家も規定の法的根拠を疑問視している。

開幕式が近づくにつれ、毎日のように何らかの新措置が発表されているという。上海万博の警備にあたった警官がすでに広州入りし、アジア大会の警備に協力する。町では通行人に対する職務質問が頻繁に行われている。

開幕式当日、会場周辺の住民は家を空けるように命じられ、老人や病人、出産直後の女性の在宅は認めるが、警官またはボランティアが行動を共にする。さらに開幕式の華やかさを増すために、不在であっても、夜は消灯しないようにと政府から要請された。

これについて、市民らは反発し、「家中の光るものを消して、エコな開幕式を開こう」とインターネットで呼びかけた。あるネットユーザーは「エコは今大会のテーマでもある。政府は外見にこだわり過ぎ。夜通しの点灯を求めるのはちっともエコではない。消灯こそエコだ」と不満を口にしている。

また、男女同室のホテル宿泊には結婚証明書の提示が必要という規定も物議を醸し出している。市内のホテル従業員は「公安は定期的に検査しているので、所持したほうがいい」と話す。専門家は「不法同居は数年前からすでに処罰の対処ではなくなったのに、今回の規定はプライバシー侵害に当たる恐れがある」と懸念している。

シンガポールの中国語紙「聨合早報」は、大会を歓迎しない住民のコメントを掲載している。「この数年、アジア大会のために市内のいたるところで工事が行われ、交通渋滞がひどくて非常に不便だった。やっと大会が始まり、工事が終わったが、30日間地下鉄乗車無料のキャンペーンがまたやってきて、毎日乗車できないほど混雑していて、毎日遅刻ばかりしている」と、辟易した様子が語られている。

(翻訳編集・高遠)
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