訪日中国人・香港人客 9ヶ月ぶり減少 日本人訪中意欲も著しく減退

2010/11/26 更新: 2010/11/26

【大紀元日本11月26日】日本政府観光局(JNTO)が24日に発表した報告書によると、9月まで毎月前年同月比で過去最高を記録していた中国人訪日客が10月、1.8%減となり9ヶ月ぶりに落ち込んだ。また同事件の影響で、香港からの訪日客も前年同月比で2割以上減少していることも明らかになった。

要因として、日中間の関係悪化のきっかけとなる尖閣諸島沖の漁船衝突事件の報道の影響や、中秋節などの大型連休の時期の変動、円高などが考えられている。

JINTOの報告書は、中国からの訪日客数は7月のビザ緩和政策などをうけて9ヶ月間大幅な伸びが続いていたが、漁船衝突事件以降、中国の一部の地方旅遊局では、現地の旅行会社に対して訪日旅行の募集自粛を命じたことなどが、中国人訪日客の減少につながったと分析している。また10月1日には、日系航空会社によって減便措置がとられ、航空座席供給量がさらに減少したことなども影響しているという。

漁船衝突事件は香港人へも日本旅行を敬遠させた。訪日客は中国と同様、9月まで記録的に増加していたが、10月は一転して23.7%減少した。

日本人の訪中意欲も減退 

日本人の訪中旅行意欲も著しく減退した。日本旅行業協会(JATA)によると、ツアー企画旅行会社7社9月の実績は、前年度比で25%減、10月~12月のツアー予約状況も、3ヶ月平均で19%減少した。ある旅行業者は「尖閣諸島問題が大きくなって以降、中国方面の予約が鈍化している」とJATAへ報告している。

「2010年に1000万人」達成は困難

JINTOの報告書によると、1~10月の外国人訪問者数は約733万人となり、中国人訪日客の低迷はなお続くため、11月以降も前年度同月比を下回る可能性がある。このため政府の掲げた「2010年に1000万人」の目標達成は難しいとの見方が強まっている。JINTO理事長の間宮忠敏氏は24日の会見で、「外部環境の影響を極小化して、その後につなげる対応が重要」と述べ、中国市場向けに訪点xun_モ欲を促すメッセージを送っていることを説明した。

期待の購買力にブレーキ 百貨店や家電店にも響く

日本百貨店協会が24日発表した10月の全国百貨店売上高では、業界全体の売上高は32ヶ月ぶりに増加に転じるも、全体の1%弱の外国人客による売り上げは、7%減と12カ月ぶりに減少し、客数は中国人客を中心に12.4%減少した。また最近、外国人旅行客に人気の銀座・松坂屋に新店舗をオープンさせた家電量販店ラオックスは、同社発表によると「中国人客減が一因」として、2010年4月~12月期の連結営業損益予想を3000万下方修正している。

外国人観光客の訪問先として人気の高い浅草・仲見世で話を聞いた。「中国人観光客は、確かに夏ごろから比べると減っている気がします」と、和装小物を扱う「かずさや」の女性店長(60代)は話す。「昨今の事情に関わらず、お客さんは(買い物を)楽しんでほしい」と笑顔で述べた。

(佐渡道世)
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