【大紀元日本11月30日】中国はこのほど、防空ミサイル、軍用輸送機、戦闘機用エンジンなど最新鋭の武器および軍事用機材を購入するため、ロシアに発注リストを提出した。ロシアは中国のこの発注リストに大筋において同意しているが、ロシア側の生産能力に限りがあるため、納品は2017年以降になる見込みだという。米VOAが報じた。
ロシアのアナトーリー・セルジュコフ国防相は、11月初めに訪問した中国・北京で中露両国間の軍事技術の協力会議に出席した。中露間の新たな武器取引に関する事項が、同会議の主要な議題であったという。
ロシア側公報紙の関連報道によると、中国の軍事工業の発展には目覚しいものがあり、一時期に比べて発注総額が減少したものの、ロシア製武器を全て模倣することは困難であるため、中国は今後も引き続きロシアから武器や装備を購入するという。
ロシアメディアの報道によれば、中国が発注したリスト中には、最先端のS-400防空ミサイルシステムや、イリューシン476軍用輸送機、117S型戦闘機用エンジンが含まれる。S-400はロシアの最先端の防空ミサイルシステムであり、戦術ミサイルおよび巡航ミサイルを迎撃できる機能を持つ。
ロシア「独立軍事評論」誌の編集責任者によると、ロシアがS-400を海外に販売するのは今回が初めてという。中国軍の今の装備はS-300だが、すでにS-300の技術模倣に成功しており、現在S-400の技術研究を進めているという。
ロシア軍事技術分析機関の専門家は、今回の発注量ははっきり分かっていないが、サンプルとして模倣するための少量の発注となるのではないかと推測している。
中国からロシアへの武器発注額は2005年にピークに達した。この年の中国の発注総額は、ロシアの対外武器輸出総額の53%を占めたが、その後は年々減少し、2009年には12%にまで減少した。