【大紀元日本12月13日】北京首都国際空港は10日、屋根の一部の金属板が強風で剥落し、中に詰められていた断熱材が滑走路にまで広がり、200便余りに遅延の影響が出た。同ターミナルは08年北京オリンピックに備えて建てられたもので、「手抜き工事ではないか」と工事に疑念を抱く者もいる。
11日付の新京報によると、10日の北京は強風に見舞われており、午後2時頃、「雪のような」白い綿状の物体が突然屋上から舞い降り、強風の煽りで空一面を覆い、搭乗口の近くや滑走路まで広がったという。
同報道によると、問題の白い物体は第3ターミナルの屋上付近から排出された。強風で一部の金属板が剥がれ、内部の断熱材と見られるものが広い範囲に飛び散ったという。
この影響で、首都国際空港発の200便余りが、午後5時まで遅延したという。
事故が起きた北京首都国際空港の第3ターミナルは、いわゆる「オリンピック工事」である。08年北京オリンピックのために建設されたこのターミナルビルは、当時、世界最大の空港ターミナルビルと称されていた。総工費250億元(約3千億円)で、1.2万人が立ち退きを迫られた。
同ターミナルビルが開設後2年で強風により破損したことについて「さすが面子プロジェクトだ」「このぐらいの風は民家でも無事なのに」「また手抜き工事で工事費が一部の人のポケットに入ったのではないか」と工事の質を疑問視する声がネット上で飛び交っている。さらに、「きっとまた免許のない農民工がやったことだ」と、上海マンション火災の際、政府が責任を現場の農民工に押し付けた行為を揶揄する声も多く上がった。
(翻訳編集・張凛音)