【大紀元日本12月15日】外貨稼ぎ目的で経営されるピョンヤンの冷めん専門店「玉流館」のネパール支店の責任者が、北朝鮮へ送金するはずだった多額の米ドルを持ち出して逃亡した。13日の朝鮮日報が報じている。北朝鮮がネパール当局に対し、同責任者と親交があった二人の韓国人の逮捕を依頼した。
朝鮮日報の記事では外交筋の話として、責任者は「自らの意思で亡命したものとみられる」と報道している。責任者は約1年間、ネパールの首都カトマンズに滞在し、玉流館の経営を任されていた。現在、インドの首都ニューデリーに滞在しているという。
報道によると、北朝鮮国外にある「玉流館」の支店は、主に北朝鮮の外貨稼ぎの手段として利用され、北朝鮮で厳しい審査をクリアした人物が派遣され、管理を担当している。同責任者が北朝鮮へ送金するはずだった多額の米ドルを持ち出したため、北朝鮮が責任者の亡命に敏感に反応したと情報当局は推測している。
一方、ウィキリークスが11月30日に公表した米国の外交公電によると、韓国の外交通商部の柳明桓・長官は今年1月、韓国を訪問していた米国の北朝鮮問題の特使ロバート・キム氏との会談で、北朝鮮の外交官僚が相次ぎ韓国に亡命していると発言した。
柳長官は当時、「多くの外国駐在の北朝鮮外交官僚は最近、相次ぎ韓国に亡命した。現在、これは極秘扱いの事項である。米国や韓国の情報当局がこれらの亡命者からさらなる情報を収集するためだ」と発言し、北朝鮮の情勢はますます混乱しているとも指摘した。
(翻訳編集・趙莫迦)