【大紀元日本12月16日】オーストラリア国境警備当局によると15日、インド洋の豪領クリスマス島沖で80人を乗せたボートが同島海岸の崖に衝突し、少なくとも27人が死亡した。
医療ボランティア団体、ロイヤル・フライングドクター・サービス(RFDS)の幹部によると、乗っていたのは難民認定を求めてこの島の収容施設に向かっていた人たちでで、大半がイラン、イラク出身者だという。
地元住民は生存者を引き上げようと努力したものの、「波が非常に高く、ほとんど手を出せなかった」とAFPの取材に対し答えている。現場海域周辺は波が高く、救出、捜索作業は難航している。救出された難民らはクリスマス島で身元確認や健康診断を受けることになっている。
国連高官メリッサ・フレミング氏は悲しみを表すとともに、「多くの人が迫害、対立、貧困を逃れるために必死の行動をとっている」と難民問題に触れた。
アルジャジーラ紙によると近年、亡命希望者がスリランカやアフガニスタン、イラク、イランから同島へやってくる。通常、希望者は小さなボートにひしめき合って乗り、最初インドネシアへ向かい、その後、オーストラリアへ行くのだという。
(佐渡道世)