【大紀元日本12月17日】ロシア治安当局は15日、国粋主義的なスローガンを叫ぶロシア人民族主義者と南部カフカス地方出身者がモスクワ中心部で衝突する危険が高まったため、暴徒化した若者ら約1000人を拘束した。広場や地下鉄の駅周辺などでは小競り合いが相次いだため、3000人もの警察官が出動し、警戒態勢を敷いた。
双方の対立悪化のきっかけとなったのは、6日のサッカーの試合でロシア人ファンの一人がイスラム系カフカス出身者との乱闘で死亡した事件。これについて11日、若者を中心に約1万人が犠牲者の追悼集会を開いたが、参加者の一部が暴徒化し、民族主義者が非ロシア人系(主にカフカス系)に無差別に集団暴行する事件にまでに発展した。
モスクワ在住の日本人ロシア情勢専門家は、「カフカス・中央アジア系移民の大量流入による深刻なロシア人との対立関係が具現化した結果」と分析している。