【大紀元日本12月17日】北朝鮮が米国の核専門家に公開した寧辺地区のウラン濃縮施設は、韓国と米国がこれまでに突き止めた3、4カ所の核施設ではないと伝えられている。韓国紙「朝鮮日報」が韓国情報機関の幹部からの情報として報じた。「確かなのは、北朝鮮が以前から行なってきたウラン濃縮試験の場所は、異なる施設である」という。
北朝鮮は11月、米核専門家の代表団を寧辺の濃縮施設に招いて、同施設では千基以上の遠心分離器が稼動できる状態だと紹介した。
ロイターによると、韓国の金星煥(キム・ソンファン)外相はこのほど、寧辺地区のほか、北朝鮮は別の秘密施設でもウラン濃縮の試験を行っていると発言した。その核施設の詳細な数については言及しなかった。同外相は14日の記者会見で、関連情報の信憑性を強調して、中国政府に対し、北朝鮮に「もっと明確な声」を発するようよびかけた。
一方、朝鮮日報は情報機関の匿名幹部の話として、北朝鮮の同種の核施設は寧辺地区のほかに3、4カ所あると報じている。これらの施設は、ピョンヤンから160キロ北にある金昌里洞窟区や、同郡嶺低里のミサイル基地、ピョンヤン市内の研究所などにあると考えられている。
韓国の政府報道官はこの報道についてコメントしていない。
専門家は、北朝鮮が核兵器開発を進めるのは、交渉のカードを増やすためと指摘している。 北朝鮮が国際機関による核施設の検査を拒否し続けているため、関連の交渉は2年間難航してきた。
(翻訳編集・叶子)