【大紀元日本1月10日】中国全土の95%の博物館に「ニセの化石」が展示されていると、中国科学院の研究者がこのほど国内の科学誌で明らかにした。
ニセ化石の存在を明らかにしたのは、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の李淳副研究員。李氏が指摘した「ニセの化石」は、本物の化石を補修する段階で生じたもの。
中国では、古生物学の知識を持っていない者が化石の修復を行っていることが多いため、異なるパーツが異なる部位で使われたり、形は整えられているものの、もはや本来の化石ではなくなっている、と李氏は指摘した。
一例として、遼寧省西部で爬虫類と鳥類の絶滅した中間種の化石が数年前に発見された際、本来しっぽのないこの生物に、化石商が見た目を考えてしっぽをつけたという事実が挙げられている。国内の某有名博物館の専属科学者もそれを見破ることができず、権威ある科学誌には、「爬虫類と鳥類の進化につながる重要な根拠を見つけた」という世間を騒がす論文まで発表されていた。
「ニセの化石は、毒ミルクと同様、人々を裏切る冒涜(ぼうとく)行為です」と李氏は批判し、「子ども達がニセの化石の前で写真をとるのを見るたびに、心が痛みます」と子ども達への悪影響を憂慮した。
(翻訳編集・豊山)