【大紀元日本1月20日】2008年6月におきた無差別殺傷事件を受けて中止されていた東京・秋葉原の歩行者天国が23日、2年7カ月ぶりに再開される。中央通り周辺には50台の防犯カメラが設置され、中止前と比べて歩行範囲を約230メートル縮小し、定例のパトロール実施などの準備と条件を踏まえて、再開を願う地元住民の人々の思いが実現する。
秋葉原地区歩行者天国は、1月23日から6月26日まで試験的に実施される。その後、安全性に問題がなければ正式に再開される。これを受けて警視庁は18日、該当区間に標識を設置した。
街を監視する防犯カメラ(撮影・曹景哲)
繁華街の中央通りを歩行者天国にすると、観光客などの来訪者の巡遊行動が活発になり、人の流れがスムーズになって街が活性化する。一方で、歩行者天国を導入している各国の都市のデータが証明しているように、治安悪化の原因にもなることから、地元住民や警察局からは疎まれている制度だ。このため2008年の殺傷事件の後中止されていた秋葉原の歩行者天国は、再開を絶望視する声が大きかったという。
再開を諦めていた家電店に勤める店員は、この復活の背景には電気街振興会会長でオノデンの代表取締役の小野一志氏の存在が大きかった、と述べた。「1973年から続けられた歩行者天国の復活は、千代田区と地元商店街、地元住民との『検討会』を作るなどして、再開を熱望していた小野氏の努力により実現した」と、メディアの取材に対して答えた。
17日に都内で開かれた電気街振興会の新年交歓会で、小野一志氏は歩行者天国の再会について「一時的なものでなく、恒常的なものにしていきたい」と、ホコ天に対する熱意を述べた。
(佐渡道世)