【大紀元日本2月12日】エジプトのホスニ・ムバラク氏が大統領を辞任し、アラブ諸国の中で最長となる30年の政権支配が終焉した。
11日夕方、オマル・スレイマン副大統領が国営テレビの演説の中で、「ムバラク氏が辞任し、エジプト軍に最高評議会の国務遂行権を譲り渡した」と発表した。ムバラク氏は1月25日から続く反政府デモを受けての即刻辞任を頑なに拒否してきたが、長引く民主化運動に押され、ついに崩壊する形となった。
副大統領の短い声明は、国内で18日間続いている反政府デモに参加する民主主義運動家たちを歓喜させた。カイロ市中心部のタリール広場にあつまる数十万人は祝賀の花火を打ち上げ、周辺にとどろかせた。
政権崩壊に伴い、エジプトの新国政の全権限は軍に移譲されることとなった。最高権威者には、軍最高評議会議長で陸軍元帥のムハンマド・フセイン・タンタウィ国防相が就任するが、同氏は11日、「国民が求める政府に取って代わるつもりはない」と述べ、軍の統治は暫定的なものであることを強調した。