【大紀元日本3月7日】中東で広がる民主化の波を恐れる北朝鮮が、政権維持のための対応に追われている。金正日総書記は、内部統制の増強に加えて、同様の民衆蜂起が自国で起こった場合に備え、官邸周辺に戦車などを集中的に配備した。6日付の聯合ニュースが、韓国の情報機関・国家情報院の幹部の話として伝えた。
戦車部隊の配置はエジプト民主化デモが絶頂に達した2月上旬に行われており、平壌龍城区域にある金総書記の21号官邸周辺に数十台が配置された詳細を韓国の対北朝鮮ラジオ「開かれた北朝鮮放送」が伝えている。
さらに同放送は、北朝鮮全域に点在する金総書記の別荘および官邸など10カ所余りに、計100台の戦車が配置されていると主張している。暗殺を恐れる金総書記は、平壌市内だけでも4カ所に官邸を備えていると言われている。
北朝鮮領内では最近、当局に対する住民の抗議活動が散発的に起きている。これに対する危機感を強めた金総書記は「暴動鎮圧の別動隊」を新設し、平壌市内に兵力を配置している。さらに、携帯電話やインターネットに対する取り締まりをさらに強化させており、在外公館に勤務し北朝鮮に戻った人間に対しても厳しく統制している。高層幹部の海外出張も制限されているという。
(翻訳編集・張凛音)