【大紀元日本4月21日】上海市の中心部で20日、運送会社の下請けコンテナトレーラーの運転手1000人が、輸送費用の値上げを求め、大規模ストライキを行った。デモを鎮圧させるため、当局は7千300人の警察官と70台の警察バスを出動させた。デモ参加者と警察との衝突により3人が死亡、数人が負傷したと国内ニュースサイト・財経網が伝えた。
2010年以来燃料価格が4度も値上がりしたにも係わらず、下請の運送会社で働く運転手に支払われる輸送代は上がらないという業界の事情を、あるデモ参加者の話として財経網は伝えている。
運転手は高騰するガソリン代を負担するほか、港湾側からの様々な名目の雑費、燃料付加税が徴収され、「働いても赤字状態」になるため、鬱憤が蓄積していた。
運送業界の情報筋によると、今回のストライキに参加したのは業界全体の60%の運転手だという。また一部の報道によると、警察隊との衝突により死傷者が出たため激高した参加者らは、操業を続けるコンテナ車を打ち壊すなどの暴力事件が起こっているという。
中国では現在インフレが進んでおり、中国国家統計局は3月の消費者価格指数(CPI)が前月比5.4%と大幅に上昇したと発表した。
上海市での大規模なストライキは近年に例を見ないことで、今後の動向が注目される。