【大紀元日本7月2日】6月23日に釈放された中国の著名な芸術家で人権活動家でもある艾未未(アイ・ウェイウェイ)氏。彼が経営する会社が、脱税したとして当局から計1200万元(約1億5千万円)の罰金と追徴課税を命じられている。それに対して、同社は当局に巨額脱税の証拠を開示する公聴会を求めている。
英BBC(中国語版)によると、釈放された5日後の6月27日、北京市の税務機関は艾未未氏とその経営会社に対して通告書を送り、500万元の未納税金と700万元の罰金の納入を命じ、3点xun_ネ内の回答を通告した。
それに対し、会社の法人代表を務める艾未未氏の妻・路青氏はBBCに、当局に脱税証拠の開示を要求し、公聴会の招集を求めていたことを明らかにした。路青氏によると、4月に艾未未氏が逮捕されたとき、会社の会計資料と帳簿はすべて当局に押収された。「資料も人(会計)も彼らのところにある。だから、私たちは今、公聴会を要求し、帳簿など具体的な資料を確認したいのです」
BBCは人権活動家の見解として、脱税の容疑は当局が艾未未氏を弾圧するための濡れ衣である、と報じた。
艾氏は中国で指折りの芸術家でありながら、当局に対し、たびたび痛烈な批判を展開してきた。毒入り粉ミルク事件や四川大地震のおから工事について独自の調査を行い、また人権活動家も支援してきた。艾氏は4月、北京空港から香港に出発する際に逮捕されて、80点xun_ネ上監禁された。英国、フランス、オーストラリア、ドイツなどの各国政府と人権団体は当初から中国当局に対して、同氏の釈放を繰り返し要求しており、欧州議会のブゼク議長は、同氏の逮捕はいかなる根拠もないと中国政府を非難していた。一方、中国外交部は同氏は経済犯罪に関わっているとしながらも、具体的な容疑を説明しなかった。
温家宝首相が欧州を歴訪する2日前の保釈について、同氏の釈放を求めてきた欧州各国からの批判をかわす思惑があると指摘された。
ハンツマン前駐中国米大使は、艾未未氏は同胞に強い同情心を持ち、政治改革を呼びかけ、弱者層を支援しているなどと評価し、「艾未未氏は中国の未来の希望を代表している」などと述べていた。