【大紀元日本7月5日】世界的に人気の高い英国出身のロックバンド「レディオヘッド」が最近、中国ミニブログ「新浪微博」にアカウント登録したと、AP通信などが伝えた。世界の社会問題に意見することの多い同バンドが、言論検閲の多い中国のソーシャルメディアに参加したことで注目されている。
レディオヘッドのメンバーは世界の社会問題に関心が高いことで知られており、1990年代後半から人権擁護、途上国支援、紛争問題解決などを呼びかける様々なキャンペーンに関わってきた。1997年から世界数カ国で開かれている、チベット独立・人権保護を訴える音楽イベント「チベタン・フリーダム・コンサート」には2回参加しており、当時の音楽番組の取材に対して、「チベットは世界でも精神性の高いところで、ここでの弾圧は最も酷い行為だ」と発言している。
「新浪微博」は、有名人のアカウントの場合、本人であるかを確認する。同社によると、レディオヘッドのアカウントは、メンバーのものであることが証明されている。しかし、レディオヘッド側は「微博をテスト中」という一言のコメントのみにとどまっている。
ほかの中国情報交流サイト同様、「微博」もまた、政治的に敏感な話題については同社のモニターによって素早く削除されることで知られている。米経済誌フォーブスによると、同サイトは100人以上のモニターが24時間、各ユーザーの発言を監視しているという。
AP通信によると、すでにレディオヘッドのアカウントを支持(フォロー)する「微博」ユーザーは5万人に達する勢いだという。「微博」ユーザー数は1億4000万人に達しており、中国ミニブログ市場の56%を占めている。
中国共産党政府にとって不都合な情報や社会反応をもたらすとされるフェイスブック、ユーチューブなどの海外サイトは、中国国内からのアクセスが厳しく制限されている。当局の作成したネット閲覧の壁「金の盾」を破るには、「ダイナミック・インターネット・テクノロジー社 (DIT)が提供する検閲突破ソフト「フリーゲート(自由の門)」などを使わなければならない。
これまで「微博」にユーザー登録した欧米著名人は、俳優トム・クルーズ、マイクロソフト創設者ビル・ゲイツなどがいるが、過去の動きから見て、レディオヘッドの発言は他の著名ユーザーに比べ、格段に注目されると思われる。