音楽名門校の生徒8人 進学できないショックで集団自殺を約束

2011/07/13 更新: 2011/07/13

【大紀元日本7月13日】北京にある音楽の名門校・中国音楽学院付属高等学校一年生の生徒8人が、睡眠薬を飲んで集団自殺を図る約束をした。このうち1人は9日午前、自殺を実行し病院に運ばれた。4人とは連絡が取れず行方不明になっている。この8人は、6月に実施された学期末の進学テストに合格できなかったとして、学校側から退学を通告されていた。進学できないことへの精神的ショックによる行動と見られている。

11日付けの京華時報によると、この8人の生徒は8日に自殺の約束をし、それぞれ睡眠薬を買い込んだという。

この中の1人の16歳の女子生徒の母親によると、同高校で声楽を学ぶ娘について、8日夜、学校側から電話が入り、「本学期は15科目の課程で三分の一が不合格なら退学処分とする。○○さん(自殺を図った生徒)は合格基準に達していないので、8月30日までに退学手続きをとらなければいけない」と伝えられた。

自殺を図り現在入院中の生徒は、退学通告を受けた後、家に電話を掛けて、母親にこう伝えていた。「お母さん、ごめんなさい。私はこの世にいない事と思ってください」

この高校は全国範囲で生徒を募集していて、生徒たちは親と離れて寮生活を送っている。退学通告に納得できない生徒の親6人は、直接学校のある北京へ赴き、9日に処分を軽くするよう要求する手紙を届けていた。

そして同日、親たちが子ども達の自殺の約束を知ることとなった。その日の午後4時すぎ、高校の責任者が病院に来て、生徒たちの退学処分について再検討を図ると、生徒の両親らに伝えた。

北京市青少年法律と心理相談センターの主任は事件について、「青春期の若者は気分が変わりやすいので、ストレスのはけ口がなければ、極端な方式でそれを表現してしまう」と述べた。さらに、「進学テストを通過できなかっただけで生徒を退学させる学校のやり方は間違っている。学校は生徒を教育する所で、もっと多くのチャンスをあげるべきだ。親も子供に対する精神的な支持を重視して、子供が困っている時に親と相談することができれば、こんな事件は発生しない」と教育現場と両親のサポートについての見解を述べた。

(翻訳編集・王知理)
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