【大紀元日本8月31日】珠江デルタ地区に位置する広東省珠海市の「銀砂浜」は26日、1キロにわたり大量の魚類、エビ、カニの死骸に覆われた。多くの漁民は海岸近くに集まった魚を穫ってレストランに売っているが、当局は死因不明の魚類やエビを食べないよう住民らに警告を発し、原因追究を急いでいる。
南方都市報によると、うなぎ、スズキ、深海魚など各種類の魚が銀砂浜の近くまで集まっていることから、漁民らはこぞって海岸で漁をしたという。あっという間に250キロの魚を獲った漁民もいる。多くの観光客も海岸に上がったばかりの魚を獲り楽しんだという。
一方、打ち上げられた大量の魚やエビ、カニ等は観光地であるこのビーチに難題をもたらした。ビーチ管理者によると、多くの魚介類が死んだため、悪臭を放ち、それを清掃しきれない状態だという。そのため、ビーチを訪れる旅行者らは海に入ることもできない。
今回の不思議な光景を造り出した原因は、諸説入り乱れている。周辺海域の汚染やプランクトンの異常増殖で発生した赤潮による酸素不足、海底火山の爆発で大量の深海魚が近くの海に集まったなどと推測されている。農業漁業局によると、今回の状況は珠海では初めてだという。
ウィキリークス:珠江デルタ地区の水質が悪い
一方、ウィキリークスが24日に公開した広州の米国総領事館がワシントンに送った公電では、珠江デルタ地区の水質が落ちたと指摘されている。広東省では10%の飲用水は国の規定に達しておらず、広州市ではさらに高く24%の飲用水が規定基準に達していない。また、珠江デルタにある6千以上の工場からの廃水を含め、毎年広州市から流れ出る廃水は100トン以上に上り、その半分は処理されずに排出されていることが明らかになった。
さらに公電では、香港の主な水源となる東江の上流にある観瀾河と石馬河の汚染が最も深刻で、香港と広州への水供給を保障するために、この2つの河の流れを止めなければならないとも指摘されている。