【大紀元日本9月2日】中国湖北省荊州市公安県で8月27日、同県の紀律検査幹部・謝業新主任がオフィス内で死亡した。体には11カ所ものナイフで切りつけられた痕が残っていた。同月26日、湖北省襄陽市の監査官・曹新権氏が両足のアキレス腱を切られ、ビルから落下して死亡するという凄惨な事件も発生した。2つの事件の家族は他殺と主張しているが、司法機関はこの2件を自殺と断定した。
謝氏の家族は、「自殺なら、なぜ死者は遺書を残さず、死亡した当日の午後に従兄と外食する約束をしたのか」と指摘、さらに「首、腕、胸などに11カ所のナイフ傷があり、重症を負っている。これは到底、自殺といえる状態ではない」と主張した。また、凶器であるナイフの柄にはティッシュペーパーが巻かれていたのを警察記録から確認しており、犯人が指紋がつかないように巻いたのではないかと推測し、他殺事件の証拠であると主張している。
これらの証拠を無視する警察局は29日に説明会を開き、本案件を自殺と断定した。警察は死者の死亡動機と原因を調べる義務はないと述べた。
26日、アキレス腱を切られた状態でビルの下で発見された湖北省襄陽市の監査官・曹氏の死因について、警察局は「飛び降り自殺」と断定した。曹氏の家族によると、現地の幹部は、家族が真相を究明する活動をしないよう、脅しをかけているという。当局へ陳情できなくなった家族は、ネットで事件情報を公開した。
事件の詳しい調査もないまま、当局が直ちに「自殺」と断定し、疑問点を残したまま案件を終了させたことについて、市民らは掲示板つきポータルサイトやマイクロブログ・微博などで当局への怒りの声を発している。
(翻訳編集・王知理)