海底火山噴火で海岸2か所を閉鎖=スペイン領カナリア諸島

2011/11/12 更新: 2011/11/12

【大紀元日本11月12日】7月ごろから地震が続発していたスペインカナリア諸島エル・イエロ島で海底火山が爆発。これにより有毒ガスが発生したため同島の海岸2か所が閉鎖された。

スペインのメディアによると、8日、国家地理研究所の技術員がエル・イエロ島の二酸化炭素量測定後、体調不良を訴え、病院で治療を受けた。病院側は、この技術員が海底火山噴火により発生した硫酸銅ガスや火山灰の煙霧を吸い込んだことが原因ではないかと判断している。

安全を考慮しスペイン政府は9日、同島で噴出した火山ガスがたまりやすい地形のタコロン(Tacorón)とプエルト・ナオス(Puerto Naos)の2か所の海岸を閉鎖した。

10月中旬、カナリア諸島南部海域で海底火山が活発化し、海底300メートルからマグマを噴き上げた。現地では火山活動により、これまでに100回の地震が発生している。

11日、午前零時20分に、これまで最も強いM4.6の地震がエルゴル湾で発生し、レッドアラートが発令された。

カナリア諸島はGDPの32%を観光に依存しており、エル・イエロで空気爆発が発生すれば、ヨーロッパのGDP432億4800万ユーロのうち、140億ユーロを占めている観光が深刻な影響を受ける可能性があると伝えられている。(EarthQuake Reportより)

カナリア諸島は7つの小島からなる大西洋に浮かぶ群島。北アフリカから100キロ、スペイン本土からは1100キロほど離れている。サハラ砂漠からの熱風により一年中温暖で、欧州の冬のリゾート地として人気がある。

(翻訳編集・坂本)
関連特集: