【大紀元日本1月6日】昨年、中国道徳の退廃した結果として注目を集めた事件例に、更なる因果応報の要素が加わった。
事件は2010年6月27日夜に起きた。江蘇省無錫市に住む姚先春さんは、子供が近くの河川で溺れているのを目撃した。しかし姚さんは見過ごして、そのまま帰宅した。
帰宅後、子供の姿が見当たらない。まさか、と思った姚さんは、先ほどの河川に戻ってその子供を救い出したところ、自分の息子だったことを知った。その時、すでに息子は溺死していた。
息子の死にショックを受けた姚さんだが、その事故責任を地元の村委員会に転嫁しようとした。「安全保障の義務を果たしていない」と、委員会を起訴し、精神損害補償金、葬式費、救急費など合わせて47万元(約600万円)の賠償金を求めた。
先日、その裁判結果に判決が下され、姚さんの敗訴が確定した。
判決文によると、事故が発生した河川は地元の委員会の管理外で、子供の溺死に関して責任はなく、また、河川管理者側も同様に周辺施設などを含め一般の安全保障義務を果たしており、事故責任はないという。
姚さんは裁判で、子供の死に明確な河川管理の過失があり、責任を負うべきだと主張し続けていた。
皮肉なことに、この事件は「2011年度無錫の十大案件」のうち、注目ニュース1位を獲得した。
(翻訳編集・王知理)