【大紀元日本2月6日】独中国交締結40周年の節目に、メルケル首相は中国を訪問した。訪問直前に、同首相はドイツメディアの取材で、「礼節を持って明確に、中国の最高指導者と人権問題を議論する」と述べた。しかし、予定通りにはいかなかった。晩餐会に招待しようとした人権派弁護士・莫少平氏は中国当局に止められ、社会の暗黒問題をあえて報道する人気雑誌「南方週末」のインタービューも直前に中止となった。
在任中の訪中はこれで5回目となる。
AP通信3日付けの報道によると、同弁護士はメルケル首相から2日夜の晩餐会への招待を受けた。しかし2日午後2時頃、北京市公安局の2人の関係者が弁護士の事務所を訪れて、晩餐会に出席してはならない、メルケル首相と面会してもならないと通達した。その理由として「中共の第18回代表大会を前に、社会の安定を守るため」を挙げられた。
このことは国際的ニュースになったが、中国の政府メディアは報道せず、インターネットにも関連情報がほとんどない。
莫少平氏は外国メディアの取材で、民主国家の指導者や外交官との面会が中国当局に阻止されたのは初めてではないと話した。
また国当局の圧力により、予定されていた中国の人気雑誌「南方週末」のメルケル首相のインタービューも取り消された。これについて首相からの説明はなく、同誌もコメントを出していない。
結局、首相は今回の訪中で、キリスト教の主教としか面会できなかった。
(記者・余平、翻訳編集・叶子)