【大紀元日本2月20日】台湾でレーシック手術(視力回復手術)の先駆者の1人とされる眼科医が、自身の医療倫理観に反することや、手術後の副作用があることなどを理由に、同手術は行わないと発表した。
台湾林口にある長庚病院台湾眼科医の蔡瑞芳氏は、台湾で視力修正のレーシック手術の研究を進め、技術普及を促した人物とされる。1990代には500件以上の手術を執刀した。
しかし数人の患者に、術後数年経ってから突然視力が悪化するケースが見られたため、14日にレーシックはこれ以上行わないと発表した。この発表は医療産業に影響を与え、関連企業などの株価が変動した。
視力が低下した患者は慢性目炎症である可能性があり、手術前に判断することは難しいと蔡氏は語る。
「患者全員に(視力回復の)結果をもたらす、と言えないことは私の倫理感に反する」「塾慮の末、レーシック手術をやめることを決意した」と蔡氏は述べた。
これまで台湾では1万人以上がレーシック手術を受けた。また台湾眼科協会によると、同手術を施せる医療機関は100以上にも及ぶ。会見の席で、医療産業への影響についての質問に対し「私は医療のプロとして責任を担っている」と同氏は答えた。
台湾保健省は、蔡氏の発表のために、同手術に関するガイドライン変更などはないとしている。
(翻訳編集・佐渡 道世)